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7インチ盤専門店雑記162「パーカーで耳が鍛えられた?」
毎日かなりの時間音楽を聴いておりまして、もう満足すべきだろうと我ながら思いますけど、まだまだアレ聴きたい、コレ聴きたいと欲求が湧いてくるのですから、相当の好き者だなと自分自身呆れてしまいます。しかも相変わらず新しいものも、古いものも、手当たり次第に聴いているような状態です。邦楽だってBialystocksも聴けばVaundyも聴きます。洋楽はスカパンクのThe Interruptersも聴きますし、ジャズからはみ出しているBrad Mehldauも聴きます。…実は小唄端唄の研究もしています。そんな中での「パーカー・ブーム」です。もちろんマイ・ブームの意味ですが、3回目かなぁ。
ジャズを聴き始めた頃、1990年代前半の頃です。まだ文献頼みであれこれ買ってきては聴きまくっていた時期に、チャーリー・パーカーは凄いと思い込み、かなりの音源を集めました。でもどこがどう凄いのかわかってなかったような気もします。わりと短期間でマイ・ブームが去りました。
2度目は2011年にカラダを壊した頃かと思います。いきなり時間にゆとりができてしまい、何を聴くかというときに、特に理由もなく手にしてしまい、「アレ、こんなによかったか」と驚いてしまいました。ジャズを聴く耳が育ったということでしょうか。まあハードバップを中心に、それなりに聴きました。数百枚は買って聴き、好きな盤もいっぱいできました。そういう耳になってからのパーカーは、しっかり吹ききる演奏スタイルが自分好みで、しかも音質が向上したCD等のおかげで、さほど古さも感じることなく、「案外いいじゃん」となっておりました。まあ、マイルスも好きですからね。
そしてここにきて、わりと状態のいい7インチ盤でパ―カーを聴いてしまい、「やはり可能な限りアナログで聴きたい」ということで、あれこれ聴き直しているところなんです。これが見事最近の気分にハマりましてね。ジャズを聴き始めた頃は、とてもお値段が高くて手が出なかったパーカーのアナログ盤も、21世紀になってからのアナログ再興後は、意外に普通のお値段になってしまいました。
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しかも最近はオークションなどもフル活用して、お安く入手するようにしています。少し前ですが、定価12,000円で売り出された「チャーリー・パーカー・オン・ダイヤル」のアナログ7枚組ボックスが、600円弱で出ておりまして、「あまり上がらなければ落札したいな」と思っていたら、どなたも張り合ってこなかったために、そのままのお値段で手に入ってしまいました。これは嬉しかったなぁ。だってこれ、ジャズを聴き始めた頃、2万円以上してて、手に入れるのを諦めたボックスなんですよねぇ…。届いてみれば状態はもう極上、最高の買い物でした。
ただねぇ、わかっちゃいたことですが、このボックスをはじめ、こういうコンプリート音源みたいな箱に時々あるのですが、CDのボーナス・トラックみたいなところがあるんですよ。つまり同じ曲のテイク違いが続けて収録されているんです。こういうの、皆さん普通に聴けるんですかね?如何せん、「アドリブ部分がちょいと違うか」とか、「始め方が少し違うねぇ」といった程度の同じ曲が2~3回繰り返されるわけです。CDならボタン一つで飛ばせますけどねえ、アナログ盤ですからねぇ…。聴きますよね。
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でもね、やっぱり好きなんだな。こんな盤を何枚も聴いても、さほど苦にならないようです。耳が鍛えられたかなぁ…。まあ一緒に居るスタッフさんとか、迷惑でしょうけどね。あまり気が付いてないみたいだから、放っておきましょうかね。さて、Savoyも行っときますかね。