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7インチ盤専門店雑記050「ソニー・ロリンズをあなたに」

「ショウほど素敵な商売はない There's No Business Like Show Business」ソニー・ロリンズ Sonny Rollins (1956)

続けてソニー・ロリンズ盤です。ジャケット表面は「GREAT GOLDEN HITS」とありまして、収録曲は分かりません。裏を見ると「ソニー・ロリンズをあなたに」というタイトルが笑えます。まあこれを表に書かないでおいてくれてよかったとは思いますが、どうして収録曲を書かないんですかね…。

いソノてルヲ氏のライナーを見る限り、来日記念盤のようなものでしょうか。クリフォード・ブラウンの事故死に関しての記述があったり、「アメリカでの評価がコルトレーンに移りつつあるようだ」などといった記述がありますから、リリースはもう少し後の時代かと思われます。それでも「何れも大作曲家の作品ながら戦後の曲を選んでいる所が面白い」とありますから、それほど新しいものでもないことが知れます。まあ経年の状態から考えると、かなり状態はよろしいかと思われます。

少々スタイルは違えど、ズート・シムズにしろ、ロリンズにしろ、きっちり吹ききるような演奏が気持ちよいです。クァルテットはレイ・ブライアントのピアノとジョージ・モロウのベース、マックス・ローチのドラムスですが、ややベースが弱いかとも思わなくもない。マックス・ローチのスムーズなソロが意外にジャジーでないところが好きだったりします。

しかし、ソニー・ロリンズは格好良いなぁ。正確なことは分かりませんが、また日本人に言われたくないかも知れませんが、この人、黒人公民権運動がどうのといったレイシャルな発言が少ないですよね。ライナーにも「彼の演奏するジャズは黒人としての人種的劣等感が全くない」と書かれていますが、何かこう飄々としていて、しかもあの胸板の厚い体形ですから、独特の強さみたいなものも醸し出していますしね。禅に傾倒するあたりも含め、彼の人間性が好きだったりします。


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