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7インチ盤専門店雑記517「イベント「産業ロック2イギリス編」準備に向けて」

先週末、イベント「産業ロック1アメリカ編」が無事終了しました。どうしてもトークの内容から考えて、代表的なバンドの歴史を俯瞰する内容になってしまいましたが、ご参加くださった皆さんのウケは悪くないというか予想外によく、皆さんお帰りの際に次回も申し込んでいかれました。

また、↓ こんなお知らせもいただきまして、「なんだかんだ言って、皆さん産業ロックがお好きなのね…」となっております。

ジャーニー、カンサス、ボストン、スティクスにある程度の時間を割きたいからという理由で2回にわけたのですが、ではイギリス編ではどこに重きを置くかということになりますね。イギリスにまわしたフォリナーと英国産業ロック代表ELOはかなり時間を割きましょう。…40分~45分程度。もう一つ、エイジアあたりのジョン・ウェットン関連にも30~40分程度時間を割ければと考えるわけです。加えて大好きなスーパートランプは外せませんし、ピーター・フランプトンとフリートウッド・マックあたりも触れないわけにはいかないので、15分ずつか、…チョイがけしてでも数曲ずつかけましょうかね…。案外いいバランスで構成できそうですね。

そこでいきなりマクドナルド・アンド・ジャイルズが出てくるあたりが、実はジンジャーのイベントらしいところと、参加者の皆さんは恐らくご理解いただけると思いますが、まあ寄り道しやすいように布石を置くわけです。イベント終了後、いきなり次のイベントの準備開始もキツイので、寄り道する方が結果的にも内容が濃くなりますからね。…まあ、noteを読んでくださっている参加者の方も数人いらっしゃいますから。

さて、イアン・マクドナルドはフォリナーの創設メンバーですね。3枚目まで参加しておりました。音的には「ガール・ライク・ユー」収録の4枚目にいてもおかしくなさそうですが、3枚目までです。その後スティーヴ・ハケットに合流したり、21stセンチュリー・スキッツォイド・バンドに参加したり、予想外に楽しませてくれましたが、2022年2月に癌で亡くなられてしまいましたね…。

スティーヴ・ハケットの「The Tokyo Tapes」というライヴ盤がありまして、「ジェネシス・リヴィジテッド・ライヴ1996」と銘打った来日公演がありました。ここにもイアン・マクドナルドは参加していて、「クリムゾン・キングの宮殿」や「風に語りて」なんて曲もやってくれたのでした。現場にいたのですが、意外なほど演奏クオリティが高く、予想外に盛り上がりましたねぇ…。

さて、何で「マクドナルド・アンド・ジャイルズ」かという部分ですが、要はキング・クリムゾンというプログレッシヴ・ロックを代表する硬派バンドが代表作とも言える「クリムゾン・キングの宮殿」を1969年にリリースし、米国ツアー終了時点でロバート・フリップについていけなくなった他のメンバーが揃って脱退した後に作ったアルバムですから、フリップ色を抜いたクリムゾンなわけで、湿気と暗さを弱めたような音なんですね、これが。

本当は、トラフィックの「ジョン・バーレイコーン・マスト・ダイ」を同じアイランド・スタジオで録音していたスティーヴ・ウィンウッドが顔をだして、一曲キーボードを弾いていることが面白かったりもするのですが、そこは触れるか触れないか、…お時間次第ですかね。…要はプログレの大衆化みたいな流れの中で、源流近くにある面白い音源なわけです。産業ロック・イギリス編では、かけないかもしれませんが、触れないわけにはいかないと思っております。

以前に何度か書いたことなのですが、キング・クリムゾン関連で好きな曲を訊かれると「イージー・マネー」や「レッド」あたりと合わせて、キング・クリムゾンの前身バンド、ジャイルズ・ジャイルズ&フリップの「エレファント・ソング」を挙げるわけです。別に煙に巻くつもりもなく、正直なところ、大好きな曲なんです。このインパクト、一度聴いたら忘れられないメロディ、…凄いと思いますが、いまだかつて誰一人「いいね」と賛同してくれた方はいらっしゃいません。

まあ、イベントでは寄り道したくてもそんな時間的な余裕なんてありゃしないんですけどね…。でもプログレの大衆化の流れ、辿っていくと案外面白い世界です。

…有り難うございます。

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