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清澄白河カフェのキッチンから見る風景alt001 : フランス万歳!!
無類のクルマ好きで、随分いろいろ乗り換えました。免許取りたての頃は兄貴の三菱ギャランΛ(ラムダ)で練習させてもらい、最初に買ったのが三菱コルディアGTでしたね。伯父が三菱の関係者で、少し安くなるという理由だけで三菱党でした。先日古写真の整理のところでも書きましたが、その後、ヨーロッパ車が多くなっていきます。ルノー・サンク、ローバー・ミニ・メイフェア、シトロエンAX-GTと続きます。その後もいろいろ乗りますが、新型ミニはクーパーSとコンバーチブルにも乗りましたし、現在はカミサンのプジョー208でプジョー3連発目、カラダが大きいわりに小型車好きです。
安いヨーロッパ車は、グローバル・マーケットがどうのというほど予算がかけられないのか、自国仕様のままだったりするので、実はすごく面白いんです。椅子の文化を語れるわけがない日本人が言うのもへんですが、お国柄が楽しいんです。特にルノーやシトロエンやプジョーといったフランス車は、さすが農業国生まれ、しなやかな足回りが嬉しいです。ドイツの突っ走ってなんぼのクルマも、イギリスの曲がってなんぼのクルマも楽しいのですが、やはりおフランスが最高です。残念ながらイタリア車にはご縁がございません。存じ上げません。
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昔のフランス車は本当にボロかったです、…いえ、楽しかったです。ルノーはバックミラーがフロントグラスに糊付けしてあって、ときどき落ちて慌てましたし、まあポロポロいろいろ落ちてきました。しまいには走っている最中にメーター・クラスターごと全部落ちてきて脚をはさまれ、死にそうになったこともありましたが、それでも走っているんですから凄いです。首都高の環状線で脇にとめてネジを締め直したなどというのは、後にも先にも一度きりですけどね。
このサンク、エアコンの穴から雨が入ってしまい、助手席に水たまりができていて唖然としたこともありました。湿気に閉口しましたね。床に穴をあけて水を抜いたディーラーの工場のおっちゃんも凄いなと思いました。「パテでふさいどきました」と言いながらパテの残りをくれたときは、まじで投げ返してやろうかと思いました。…ホント、楽しいクルマでした。
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シトロエンはドア・ミラーが一年で落ちました。ワイヤーが切れたという理由でしたが、ディーラーで修理を依頼したところ、左右で曲率の違うミラーを付けられまして、後続車の距離感がつかめず苦労しました。パワー・ウィンドウのワイヤーも切れましたから、フランス製のワイヤーは難ありですね。スロー・パンクチャーにも悩まされ、しょっちゅう近所のガススタでエアを入れさせてもらってましたが、あのガススタのお兄ちゃんの「またきたよ」というニヤニヤ笑顔が忘れられません。ちなみにどちらも新車で購入したディーラー車です。
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今乗っているプジョー208はいろいろな意味で考えさせられるクルマです。走る機能は総じてよくなったなあと思いますけどね。フランス人はやることが極端で…楽しいです。一番安い車格なので、いきなりカーナビもなければオーディオもありません。CD聴けません。必要ないので、カーナビなんて付けたことありませんけどね。
小さいモニターとスピーカーだけあって、スマホをつないで使えということなんです。ケーブルでつないでいなくても、電話がかかってくれば音声は切り替わっちゃいますし、しょっちゅうチャランポロン鳴って、しょっちゅう何かしゃべってます。気が散っていけません。「節約すべきところが違わねえか」と時々思います。スピーカーは意外なほどいい音で鳴ります。フランスのオーディオ機器ってどうなんでしょうね?
プジョーの前走車に追随して走行する機能もなかなか優れています。前走車のロックオンは異様に早いですし、前走車がカーブから抜けて加速する瞬間もしっかり追随するので、こちらがカーブの真最中に加速してくれます。操舵角でコントロールできないかと思わなくもないですが、足回りがよくできており、かなりの粘り腰ですから、横Gを楽しんでしまいます。
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さて、そのフランス、F1でのルノーの活躍の他にも、列車ではTGVが最高速度を誇っていたり、旅客機ではコンコルド、ミサイルではエグゾセなどという世界に誇る工業製品を生み出しておりまして、世界一の工業先進国だと自負しているらしいです。他にもボルドー&ブルゴーニュのワインやらパリコレに代表されるファッションなど、フランスは世界一の国なんだと言うわけです。「そう思うのはフランス人だけ」と思わなくもないのですが、確かに結果を出す国なんですよねぇ、不思議なんですけど。
カジュアルなカフェめし屋なんぞをやっておりますと、フランス料理の世界を覗きみるたび「ふーん、凄いなぁ」とか思いますけど、一方で「わさび茶漬けのわびさびを説明できるか」とか思ってしまいます。インドカレーなんぞ理論を超越した領域ですしね。ちなみに私のお料理の先生はフレンチの方でした。
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さらにちなみに、フランス国歌「ラ・マルセイエーズ」ってご存知ですか?正直言って理解不能の歌詞ですが、まあ歴史を勉強し尽くしてから語るとしましょうか。以下にwikipediaから歌詞の最初の部分を引用させていただきました。やっぱりフランスは奥が深い。こりゃ床に穴あけるしかないわ…。
行こう 祖国の子らよ 栄光の日が来た!
我らに向かって 暴君の 血まみれの旗が 掲げられた
血まみれの旗が 掲げられた
聞こえるか 戦場の 残忍な敵兵の咆哮を?
奴らは汝らの元に来て 汝らの子と妻の 喉を搔き切る!
武器を取れ 市民らよ 隊列を組め 進もう 進もう!
汚れた血が 我らの畑の畝を満たすまで!