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7インチ盤専門店雑記760「リック・デリンジャー」

リック・デリンジャーも大好きなギタリストです。リアルタイムで「ロックンロール・フーチー・クー」のヒットを記憶しておりますから、随分昔からです。1973年のアルバム「All American Boy」もリアルタイムではありませんが、随分昔に買いました。そもそもイギリスとアメリカの区別もついていなかった時期です。特別にアメリカ臭が強いわけでなし、ヒット・チャートに夢中になっていたから好きだったという気もします。ギタリストかどうかも分かってなかったかもですね。

ヘッダー写真は1975年のアルバム「スプリング・フィーヴァー」からのシングル・カット、「ハング・オン・スルーピー」ですが、1965年のマッコイズのカヴァーと考えたらセルフ・カヴァーということになりますが、初出は64年のヴァイブレーションズ、作者はウェス・ファレルとバート・バーンズということですから、再度カヴァーしたということになりますね。

いずれにせよ、この曲は大好きでした。歌詞の内容を理解していたらどう思ったか、今となっては想像もできませんが、まあ驚くべき歌詞というか、ポピュラー・ミュージックの歌詞になる内容か、理解に苦しみます。それでも大ヒットなんですよねぇ…。貧富の差と言うのか、境遇の違う女の子に「頑張れ、頑張れ」という内容ですが、オハイオ州立大学のマーチング・バンドがお得意としており、州の歌のようになっております。…ヤードバーズもやってますね。

さらに、この時点では分かっていなかったのですが、このリック・デリンジャーが、大好きなエドガー・ウィンター・グループと活動を共にしていることを知ったときはビックリしましたねぇ…。まあ、後々、モントローズが大好きになって、ロニー・モントローズがエドガー・ウィンター・グループのギタリストだと知った時にはもう混乱しましたけどね…。結局皆んな大好きでしたから…。

さて、そんなリック・デリンジャーですが、日本での立ち位置は実に微妙です。英国ロックではないからという理由でもないでしょうが、結構上手いギタリストの割りにはさほど人気がありません。小柄で中性的なルックスも当時はどう捉えられたか…。1973年のヒット曲「ロックンロール・フーチー・クー」のレコードがなかなか手に入らず、不思議に思うほどでした。…後々手に入れますけどね。LPも7インチ・シングルも流通量は少ないと思います。たまたまとも思えませんが、随分苦労して入手したものです。

A面とB面に全然関連のないヒット曲をカップリングした廉価盤7インチが米国には多く存在するのですが、この曲のものがありまして、お安く手に入れた時はホントに有り難かったですね~。ダニー・オキーフの「グッド・タイムス・チャーリー〜」もそういう盤しか持ってないんですけど、やはり重宝しました。どういった事情で流通量が確定するのかは知りようもありませんが、毎度不思議になりますね…。

結局、ソロや自己のバンド、デリンジャーは面白いアルバムがあるのですが、エドガー・ウィンター・グループあたりもしっかりチェックしないと全容が掴めない人です。ソロはブルース・ロック中心ですが、時期でやっていることが結構違っておりますから、捉えどころがないのかもしれません。アル・ヤンコビックもこの人がギターを弾いていたりします。…いいアルバムもあるんですけどね…。

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