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さらまわしネタ帳096 - 懐かしさの理由

番組の企画というレベルではないのですが、1990年代の音源にあたっております。近いうち機会があるだろうかという程度でも、アナログ盤の有無をチェックしておきたいですし、記憶が整理されているか否かで選曲も違うでしょう。思い出せない曲はそもそも選択肢から漏れるでしょうけど、ビルボードの資料を眺めていたり、YouTubeでミュージック・クリップを検索しているうちに思い出すものもあるわけで、しかも強烈に懐かしいわけです。

ここではたと気がつくんですけど、懐かしさの度合いって流れた月日の長さに比例するわけではないんですね。50年前のヒット曲は子どもの頃の記憶とリンクしているので、当然懐かしいわけですが、30年前のヒット曲も負けず劣らず懐かしいんです。しかも当時毎日のように聴いていたのに、その後あまり耳にしていない曲が多いわけです。カフェやレコ屋を始めてアナログ中心の生活になってからは、むしろ70年代や60年代のヒット曲のほうが馴染み深い状態ですから、尚更とも言えます。

実はコロナ禍が始まってしまったタイミングで、1990sのトークイベントをやるか、悩ましい状態だったんです。一部のお客様からご要望をいただいていたものの、踏ん切りがつかなかったんですよね。それでも動画を収集し、年表などの資料も作っておきましたから、バックアップ用の外付けハードディスクから探し出してきて、店内で楽しんでおります。これが妙に懐かしいというわけです。

とにかくジャミロクワイ、インコグニート、ブラン・ニュー・ヘヴィーズといったあたり、アシッド・ジャズなどと呼ばれていたものが頗る懐かしいです。ロニー・ジョーダンもありますね。また、この辺の連中は90年代においてですら、12インチ・シングルという形態でアナログをリリースしてくれてますから、かけられる盤が結構あるんです。

実際踊るわけでなし、クラブに繰り出したわけでなし、自分がかけるべきかという自問もします。トークイベントをやるべきか悩ましかったのと同じで、もっと若い人がもっと面白く語れるのではないかという気もします。その一方で、自分でないと語れない部分ってあると思うわけです。懐かしさの理由は人それぞれですからね。

例えば90年代、バブル崩壊後のウォータフロント開発と巨大ディスコの相関関係とか、Windows95からのインターネット・バブルとポケベル→携帯電話→スマホと携帯音楽プレーヤーの変遷だって、私にとっては面白いネタです。ジャミロクワイをMDで聴いたのかCD-Rに焼いて聴いたのか、1988年から1998年まで新宿6丁目にあった日清パワーステーションで観たのは…、三宅裕司のいかすバンド天国を放送していたのは1989年2月11日から1990年12月29日まで、…意外に短期間だったんですよね。相原勇さん、懐かしい!!!そこから出てきたバンドが90年代に結構活躍するわけですよね…。邦楽の方が面白く語れそうな気もしますね…。

ただし選曲は悩ましいでしょうね。好きな50曲を選び出してみたものの、そのうちアナログ盤が手元にあるものは半分ほど。この持ち駒で上手く語れるのか…。ジャミロクワイもいいでしょう、インコグニートもかけたいですね。でも売れ線は他所の番組に任せて、好きな曲中心で行きますか。オアシスもアナログ盤で持ってますけど、自分がオアシスを語ってもねぇ…。まだチャンバワンバの「タブサンピング」の方がかけたいかも…ですね。

デビュー後間もない初来日を目にしたアラニス・モリセットの、「ユー・オウタ・ノウ」のベースは今でも時々聴きたくなるほど好きです。リサ・ローブの立ち位置、「ステイ」の静謐さは特集を引き締めてくれそうです。メイヤも好きでしたねぇ…。やはり懐かしい。これは近いうちやりたいですね。


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