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ツンドク?読んどく ③

すっかり秋 2020/10/02

昨日の中秋の名月は車の窓から眺めた。
いつものように2歳ボーイを保育園に迎えに行って、夕ご飯を食べさせて、夕方やって来た娘が0歳ベイビーと2歳ボーイをお風呂に入れ終わってから、夫の運転で娘たちを送り届ける。
月ウォッチングをするのが日課。
最初に月を目ざとく見つけるのは2歳ボーイ

中秋の名月が、秋の夜空高く、くっきり、まんまる浮かぶ。
東京湾にそそぐ河口にかかる橋の上から、みんなで海に煌めく満月を見る。

満月のような菊です

9月初めにパソコン不具合により、10日間近くネット難民状態だった。
だからというのではないけれど、数多くの本を読んだ。

沢村貞子さんの本を数冊
老いの道連れ』を読み、まぁ、よくもここまで赤裸々に半生をお書きになったものだと思い、旦那様へここまでお尽くしになった、その愛に心底驚いた。
それにしても明治の男っちゅうもんは・・・だ。
「尽くす女房」です。

久々に藤野千夜を読んだ
最近の半自伝的小説、そのあとで『夏の約束』を読み返す。
芥川賞受賞直後に読んで以来の再読、やはり同じようにじんわり感動できた。
やさしいのです。他者に対して。
声高にじゃなく。

読み続けている梨木香歩さんの作品
好きだなぁ、彼女の紡ぎ出す物語は。
梨木香歩作品集の短編が、いい。

西の魔女が死んだ 梨木香歩作品集』は、作者が25年後に書き下ろした、西の魔女(まいの祖母)のモノローグがあって、まいの祖母より齢を重ねた私が読むと、老いというもの、繋がるものへ伝え、繋がるものたちを見守りたい思いというものが痛いほどよくわかる。

『ロレンスになれなかった男』というノンフィクションを一気に読み終えた。
彼のことをほんの少しカイロにて見かけたこともあり、好奇心から読み進めたけれど、毎日新聞記者の小倉孝保氏の取材対象への徹底的なインタヴュー、及び彼の発言を検証すべく関係者への取材力から描かれたアラブという実態に、そう、そうなのよねと共感。
こういう特派員がいたということに驚いた。

イラク戦争前後、イラクにて民衆の声を数多く取材し、イラク戦争とは何だったのかをあぶり出した『戦争と民衆』、一人のアルジェリア人三重スパイへの長年の取材によって、アルジェリア内戦とニューヨーク同時多発テロ、ロンドンにおけるイスラム過激派との相互関係を掘り下げた『三重スパイ』、アフリカの実情をひとつの事件から追った『空から降ってきた男』
一気に読んだ。
読ませる筆力、取材力、分析力。
すごいジャーナリストがいたものだ。

読書の秋とはよく言ったもの。
齢を重ねてこそ見える世界もある。

料理も読書も、ゆるり、日々の暮らし、愉しむぞ。

2歳ボーイ がくれた お月見ブーケ

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