おひな様
いくつになっても
わくわく待ち遠しい
桃の節句
京雛の 御殿雛は長い歳月の間に
御殿も 雪洞もお道具も壊れてしまいましたが
せめて雛人形お一人お一人を愛しんで飾りましょ。
七十年以上前の 木目込雛人形
伯母たちが初節句に買ってくれた 木目込雛人形
和室の二本松車箪笥の上には
長女が生まれた年に
母が奈良町の民藝店で買った
一刀彫の小さな 内裏雛
四十七年も前のことです。
幾時代も幾世代も越えて
ひな人形を愛でる人々の心にあるのは
郷愁かもしれません。
母を想い祖母を想う。
母は
祖母は
小さきものに幸多かれと願う。
ちひさきものは みなうつくし
枕草子 - 第百五十一段
桃の節句のころ
由緒ある
いにしえの雛人形を愛でるのも風雅
三井家のおひなさま
あかりをつけましょ ぼんぼりに
お花をあげましょ 桃の花
うれしいひなまつり 作詞 サトウハチロー