マネジメントとして幸福を測定する意味 7/18
こんにちは
梅雨が明けたのに雨が多いのは嫌ですね。
今回はこの記事について取り上げさせていただきます。
幸福という怪しい響き
幸福という言葉を真剣に話す人を見ると、何かしらの宗教の話か、変な思想の話に聞こえてしまう人は多いと思います。幸福学と聞くと、哲学の派生と思うかもしれません。
しかし、今や幸福学というものは科学的に証明できる段階まですすんでいます。その大きな分岐点にあたるのは、幸福度の計測です。その人が幸せがどうか、第三者が調べるのは難しいからです。
根拠のある幸福学
幸福かどうかを聞くのではなく、幸福に関する要素の質問と段階的な回答によって、幸福度をより正確に理解し、幸福な人間の傾向を分析することによってより精度の高い幸福度の調査ができるようになりました。
それに伴い、幸福が人に与える影響の調査も行われてきました。幸福が収入の増加とは無関係になることや、少し哲学的ですが、仕事を幸福で考えることの重要性は前にnoteに投稿しました。
体の動きと幸福度によるマネジメント
記事の中では、日立が開発した「ハピネスプラネット」が紹介されています。幸せな集団にいる人は同じような体の動きがあることを発見し、人の動きから幸福度を測ることができるシステムを開発したそうです。
最近の科学的な調査で幸福な人間の生産性や創造性が高いことがわかっています。つまり、企業において、組織を幸福の状態にすることは生産性やパフォーマンスの向上に直結するのです。
また、幸福度を向上させる要因はコミュニケーションなどの対人関係の改善で行えるという実験結果もあるため、かなりコスパの良いマネジメントといえます。
記事を読んで
私が気になったのは、幸福度と集団の体の動きの因果関係は問題ないということです。ハピネスプラネットの開発者の考え方なのですが、この言葉から幸福の可能性を感じました。
実際、因果関係が問題ではなく、幸福度が業績向上に関係があるならば、幸福度を調べることはできるので、その調べた幸福度をどうやって向上するのが問題ということです。
つまり、幸福度と身体の動きの因果関係は学者が興味本位で調べることであって、幸福度を資源として利用する上ではさほど重要ではなく、それよりは幸福度を向上することを考えるのに時間を割いた方がよいという効果重視の考え方なのです。
幸福の魅力
ハピネスプラネットを開発したのならば、身体の動きと幸福度の因果関係を調べたほうがハピネスプラネット自体の合理性を高められるかもしれないのです。
しかし、開発者はそんなことよりもハピネスプラネットを用いた経営資源の創出に力をいれています。つまり、ハピネスプラネットとしてのビジネスよりも、幸福による効果に魅力をかんじているのです。
私はこの考え方から幸福の可能性を感じられました。幸福というものは人間のテーマでありながら、ビジネスに対する効果などが分かってきました。これからのマネジメントには幸福学は切り離せないかもしれません。