サバランさんとはいいながら
サバランさんには、いろんなバリエーションがあるようだ。トップ画像に持ってきたものは、原材料にクリームが含まれていない。いったいどないなっているのであろうか。
さっそくみてみよう。こちらである。
この銀の包みを開けると。。。
オレンジピールが乗っている。そしてパウンドケーキ、あるいはカステラを思わせる外観であるが、見た目以上の重みがあり、洋酒の香りがするのである。あえて言うならブランデーケーキのバージョン違いといったところか。
ひと口食べてじゅわっ。ふた口食べてじゅわっ。クリームのないサバラン。それはサバランなのか。商品名はサバランであった。ちょっと背伸びした大人の味。
やはり、深煎りのコーヒーが似合う味わいであった。
昭和のおうちにおじゃまするとちょっと片付けた居間に通され、大きなガラスの灰皿のあるテーブルに座る。目に入った戸棚にはマトリョーシカや博多人形などが並んでいる。
そこへ「いま、お茶持ってくるから」とお盆に乗せて持ってくる、そういう洋菓子である。ちょっと洒落ている。そしてそこまで気を遣う高級さではない。有閑な時間を演出する洋菓子である。その演出のからくりは、ひとくちでは食べきらない濃密な甘さと洋酒の香りにある。
これは、長野県松本市の老舗・翁堂でつい最近発見したサバランさんであった。サバランさんを巡る旅は、続くのである。
私的サバランです。