見出し画像

小麦粉でそんなことに?

12月31日は年越し蕎麦も食べたが、日中、久しぶりにパンを作りたくなってホットクックでパンを焼いた。こちらのYoutubeで紹介されているパンと同じもので、初めて焼いた時はその美味しさに驚嘆した。ホットクックでしかこの味は出せないのではないかと思う(使う強力粉によっても風味は変わります)。

小麦粉で爆発?

パンをこねる際、打ち粉をした台にパン生地を打ち付ける工程があるが、この時粉が周囲に舞い散ることが避けられない。今回キッチンでやった所、粉がガスコンロの上にも降りかかってしまったのだが、それを見た長男が注意喚起をしてきた。

長男:その状態で火をつけちゃだめだよ。粉塵爆発するかもよ。

私 :えっ、爆発?

長男:そうだよ、小麦粉もだけど、アルミホイルの粉とか危ないから気をつけて。

アルミホイルの粉は普通自宅に無いためさておき、小麦粉が爆発しても粉が舞うくらいかと思いきや、勢いで建物が壊れてコンクリートが降ってくるような事態になるらしい。

ただし、実際には家庭というより、倉庫などで起きやすいようだ。

私 :そんなに危ないんだ。でもだったら小麦粉の倉庫とかに火を近づけなければ良いんじゃないの?さすがに防止策があるでしょ?

長男:いや、静電気でも火が付くから、かなり難しい。

家庭で粉塵爆発が起きたという話はあまり聞かないが、気をつけるに超したことはなさそうだ。まさかの小麦粉で爆発とは思ったこともなかったため勉強になった。

小麦粉が何かのはずみにより、勢いよく空気中にばらまかれてしまい、そこに着火してしまうと粉塵爆発が起こりかねません。身近な小麦粉でも恐ろしい粉塵爆発を引き起こす可能性があるということを意識し、なるべく注意して取り扱うことをおすすめします。

小麦粉を貯蔵タンク内に空気圧で送入していたところ、その貯蔵タンク内で粉塵爆発が発生するという事故がありました。調査の結果、この爆発が発生した様々な原因が見つかりました。まず、事故発生時に貯蔵タンク内に送入されていた小麦粉が、空気と一緒に送られていたこと。次に、タンク内では小麦粉が空気と混ぜ合わされたことによって粉塵雲ができていたこと。そして、貯蔵タンクをのぞいた作業員が、点灯している白熱電灯を手に持っており、それが着火源となったこと。これらは、粉塵爆発が起こる三条件を満たしています。

小麦粉自体はきわめて無害な粉体のように感じられますが、爆発の三条件を満たすことによって、危険な粉塵爆発が引き起こされることがわかるでしょう。この事故発生時の小麦粉の粒子の大きさは50ミクロンでした。粉塵爆発を起こす粉体の粒子の大きさは、500ミクロン以下といわれています。ちなみに、小麦粉だけでなく、砂糖もまた粉塵爆発を起こす可能性のある粉体なので、非常に身近なものとはいえ、取り扱いには注意が必要です。

AMANO

お正月は夫と下の2人が帰省していて、現在長男と二人きりで過ごしているため、日々化学の話で盛り上がっている。新しい年も発見に満ちた楽しい一年でありたいと思う。