しばり短歌2
*その週読んだ本にインスピレーションを受けて作った単価をまとめております。
だんだん洗練されてきている、気がする!
立ち塞ぐ入道雲を睨みたり君の瞳の惑わぬ青さ
茗荷摘み土のかほりを蔦かごに詰めて半裸で素麺を食ふ
ボールボーイの汗染み込んだグラウンドセンターオーバー雲突き抜けて
梅雨晴れのテラスに座り箸で食ふドライトマトとへしこのパスタ
柔肌に指いっぽんでクリームを塗るのは抱きしめるのと同じ
左京区田中東珈琲焙煎所から徒歩5分のバス停も雨
ポタアジュの湯気立つ向こうであなたはアボカドチーズベーグル噛んで
葉桜や坂道途中の少年は立ち漕ぎのまま夏至に向かって
この指にとまらず浮かぶ赤とんぼ吾は夕焼けの底へと沈む
黒紐の蝶々翔りて六月の君は季節を置き去りにする
生きている証を残したくなって未読LINEを開けただけなの