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しばり短歌3
(その週に読んだ本をテーマにした短歌です)
発熱の夜に熱さまシートなく半分こしたパピコのっける
あの青い観覧車のある北欧の街が表紙の青の図鑑
文庫本2冊傘にし踏切を待つ人に降る真夏の名残
風待ちの笹舟一艘ゆふらりと浮かぶ水面(みなも)を打つ蝉時雨
魔法でも奇跡でもなくルービックキューブがそろう間にするキッス
立ちくらみせし吾の身体みずうみに沈ませ仰ぎ見る蜃気楼
「どっちから食べる?キャラメル・マキアート」「いや、それ、飲むだし、どっちとかない」
風止んで園児は砂のコーヒーに砂の砂糖とミルクを注ぐ
茶碗蒸し革命出汁や具を入れず特製ダレをかけただけです