見出し画像

【発達障害】こんなときどうしたらいいの?#5~整理整頓が苦手~

はじめに
 皆さん、こんにちは。今日は、発達障害を持つ子どもを育てる親御さん向けに、片づけや整理整頓のコツについてお話しします。


1.整理整頓のコツと具体的な方法

 発達障害を持つ子どもが片づけや整理整頓が苦手なのは、例えば、注意欠如や集中力の低さ、または過剰な感覚刺激に敏感なことが原因の一つです。これらの特性が影響して、物事を整理する能力や、全体を俯瞰する視点が十分に育まれず、片づけや整理整頓が難しくなることがあります。
 たとえば、部屋の中で散らかっているおもちゃや書類が多すぎると、子どもは何をどうしまえばいいのかわからず、結果として部屋が散乱してしまったり、物が溢れる状況になってしまうかもしれません。また、一度に多くの情報や刺激が入ってくると、子どもは焦ってしまい、整理整頓することがますます難しくなることもあります。
 子どもが片づけや整理整頓を行う際には、適切な支援や指導が必要です。例えば、子どもの注意を引きやすいラベルや絵を使って、しまう場所を明示することで、物事を整理しやすくすることができます。また、一度に処理する情報や物の量を減らし、子どもが集中しやすい環境を整えることも重要です。こちらは次項で詳しく解説します。
 発達障害を持つ子どもたちが片づけや整理整頓を行う際には、個々の特性やニーズに合わせた支援が必要です。そのため、子どもと密にコミュニケーションを取りながら、適切な方法を見つけていくことが大切です。

2.親子で楽しむ片づけのコツ

 片づけや整理整頓の支援を行う際には、まず親子で一緒に取り組むことが重要です。ただ単に「片づけなさい」と言っても、子どもが何をどう片づけたらいいのか分からないことがあります。例えば、おもちゃをしまう際には、親子でおもちゃを種類ごとに分けながらしまうことで、どのおもちゃがどこにしまわれるのかを明確にすることができます。その過程で、子どもが片づける際の具体的な手順やポイントを学びながら、片づけることができます。

 子どもが洋服をしまう際には、親子で一緒に服を畳みながら、引き出しやクローゼットにしまう場所を決めることができます。その際に、洋服のしまい方やしまう場所を具体的に教えながら、子どもと一緒に楽しみながら片づけることができます。また、片づけが終わった後には、「部屋がきれいになって気持ちいいね」と子どもにほめ言葉をかけることで、片づけを楽しい体験にすることができます。

3.子どもと共に整理整頓を身につける

 こまめな片づけが重要です。例えば、毎日のおもちゃ遊びの後や宿題が終わった後に、子どもと一緒に片づける習慣をつけることが有効です。部屋がひどく散らかってから片づけると、子どもにとっては面倒に感じられることがありますが、毎日少しずつ片づけることで、部屋がきれいな状態を保ちやすくなります。例えば、おもちゃを使った後には、親子でおもちゃ箱に戻す習慣を身につけることで、部屋が散らかりにくくなります。

4.子どものための片づけしやすい環境づくり

 片づけしやすい環境を整えることも重要です。例えば、子どものおもちゃ箱には、「ブロック」「ぬいぐるみ」「パズル」などのラベルを貼ることで、どのおもちゃをしまうかが一目で分かります。また、書類や文房具をしまう引き出しには、仕切りを使い、引き出しの底に「ノート」「ペン」「消しゴム」と文字を書いた紙を貼って、整理しましょう。仕切りを使うことで、物がごちゃつかずにすみますし、子どもも自分の物を探しやすくなります。

5.物の見極めと整理整頓のコツ

 物の量を減らすことも効果的です。ものが多いほど整理整頓が難しくなります。そこで、子どものおもちゃの中から、使わなくなったものや興味を持たなくなったものを見極めて整理することが重要です。使わなくなったおもちゃは、リサイクルショップに持って行ったり、寄付したりすることで、スペースを確保しやすくなります。また、洋服や本なども定期的に見直して、不要なものを処分することで、部屋がすっきりとし、片づけしやすい環境が整います。

6.シンプルな方法で取り組みやすく

 最初は簡単なことから始めましょう。例えば、子どもが取り組みやすいタスクからスタートすることが大切です。おもちゃの片づけから始める場合、100円ショップで手に入るかごを使っておもちゃをしまったり、おもちゃの種類ごとにラベルを貼ったりすると、子どもも取り組みやすくなります。シンプルでわかりやすい方法から始めることで、子どもが興味を持ち、長く続けられるようになります。

最後に
 
発達障害を持つ子どもたちが片づけや整理整頓を行う際には、個々の特性やニーズに合わせた支援が必要です。そのため、子どもと密にコミュニケーションを取りながら、適切な方法を見つけていくことが大切です。

前回の記事#4~忘れ物が多い~

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?