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あなたがゴルフ場オーナーならどれだけゴルフ利用券を発行しますか?

 2024.1.28は横浜市戸塚区民活動センターでの勉強会の日だ。
お題は「お金とは何か?その2」、前回2023.12の続きだ。「国の借金がどんどん増えて、次の世代に負担が増える」という懸念がぬぐえないという反省があり、再度みんなで考え直してみようという回だ。

 考える材料として以下の2つの状況で考えてみて、それを国によるお金の発行に置き換えて考えてみようというわけだ。
 結果的に結論のない教材はよかった。全員が何度も意見を言うことができ、「お金より供給力が重要」、「お金には適切な発行量がある」などを考えることができた。

素材1:ゴルフ場オーナーになってゴルフ利用券の発行で考えてみよう

 かつて、子供が発行する肩たたき券をお金に見立てて、どれだけ発行できるか説明したことがある。
 肩たたき券だと、もっと発行しようなどの努力の余地がないので、今回はゴルフ利用券に変えてみた。ゴルフ券だと、オーナーの立場で、お客も自分も従業員や関係業者も全員が幸せになるためにどうすればよいか考えることができる。

区民活動センター勉強会資料1

A:お金だと借金になるので発行を抑えたくなるが、ゴルフ場利用券だと発行したくなるね。
B:発行量を増やすためにスタッフ教育や設備等いろいろ改善したくなる。
C:ゴルフ場利用券の発行量はゴルフプレイの供給力で決まり、その供給力を増やすことで豊かになる。
D:ゴルフ場利用券は単なる道具であり、発行量は供給力で決まる。
E:お金の発行量も供給力で決まるんだ。

素材2:マーシャル諸島の大統領になって独自通貨の発行を考えてみよう

 人口は6万人と横浜市戸塚区よりも少なく、財政収入のほとんどは米国から。自国の独自産業であるヤシや魚介類収入はごくわずか。だから通貨は米ドル。原水爆実験の被害が今でも残る国。大統領の悲願は「独自通貨の発行」。

区民活動センター勉強会資料2

X:マーシャルでは独自通貨ソブリンを立法化した。これだけの人口で精巧な印刷機の購入は割に合わない。ブロックチェーン技術を使った法定仮想通貨の予定だ。
A:なぜこんな経済状況の国で独自通貨なのかなー。
B:やはりプライドのためじゃないの?
C:米ドルでは、米国からのお金が入るまで国の事業ができない。独自通貨を発行すれば、そのお金で公共事業ができる。
D:だけど、主要独自産業がヤシや魚介類ではわずかだよね。やはり米ドルでいいよ。
E:米ドルと独自通貨ソブリンはレート固定にしないと。だけど固定レートを維持するのは大変だから、米ドルのままでいいよ。
F:IMFと同じ意見が多数だね。

日本では:どれだけお金を発行するのが適切か
A:日本では国債を大量に発行したが、その半分の500兆円ほどは日銀が買っている。
B:お金をどれだけ発行できるかは供給力で決まるね。
C:供給力があればそれに見合うお金を発行できるし、お金を発行して経済発展させるべきだ。

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