役職があがったら必見!思い通りにならなかった時の自分の対応は大丈夫か?
わたしたちは、
役職が上がるにつれ、傲慢になりやすい環境におかれます。
部下や同僚からの尊敬や服従を得ることで優越感を味わうようになったり、
地位や権力を得ることで、自分の価値を過大に評価するようになったり、
わたしたちの誰もが、こうなる可能性がありますよね。
ちなみに傲慢とは、
自分の能力や地位を過大に評価し、他人を軽視する態度です。
ここまで来るまでの役職の中では、周りも適当に流してくれていたかもしれませんが、ここから先は、今まで以上に人間性や人間力を問われる可能性が高くなるかもしれません。
今回は、わたしたちが、傲慢になるとはどうしてなのか、どうやって気をつければいいかを、具体的に説明していきますね。
こんな経験ないですか
重役のAさんのケースです。
ケース1:
内容がよく整理されていない資料を使って、プレゼンしている部下に腹を立てた。
そして、出来の悪い資料は論外「この資料ではわからない、出直してこい」と怒鳴った。
ケース2:
オンライン会議で画面共有がうまくできない部下にイライラした。
そして、「もういい、資料なしで説明してくれ」と言った。
この二つのケース、どちらも相手の態度に腹を立てています。役職の高い人が、このような態度をとると、傲慢に感じてしまいやすいですよね。
そもそも、なぜ腹が立つのでしょうか。
相手に気持ちを下げられている
Aさんは、相手のがとっている態度で、自分の気持ちが下がっています。
言い換えると、相手に、自分の気持ちを下げられています。
自分の気持ちが、相手の態度に左右されて、気分が良くなったり悪くなったりする状況は、相手に依存している、ということになります。
わたしたちは、自己が確立して心が揺るぎないものになっていれば、相手がとった態度によって、簡単に気分が上がったり下がったりすることはありません。
さらにAさんは、言わなくてもやってほしい、という気持ちが根底にありそうです。実はこれも、相手に依存しています。
社会的、対外的には立派でも、心では依存しているということは少なくありません。心の成熟度は外からは見えません。
では、Aさんは、どうすればよかったのでしょうか。
まずは、
腹が立っている自分に気づくことです。
今、腹が立ったな、ということに気がつけると、それだけで冷静になれます。
そして、自分が腹が立っている理由がわかると、怒鳴ったり、イライラをぶつけたりすることはなくなります。
「べき」思考を緩めてみませんか
さらに、Aさんには、「べき」思考をゆるめる、ということをおすすめしたいです。
「べき」思考とは、
「~すべき」「~すべきでない」という考え方を指します。
例えば、
・お礼は必ず、すべき
・会議は延長すべきでない
・仕事には遅刻すべきでない
というような、その人の中の決まりごとのようなものです。
一見、どれもいいこと言っているような気がします。
ところが、
お礼は必ずすべきと思っていると、お礼をしなかった人のことを許せなくなります。相手は次に会ったついでにお礼を言おうと思っているだけかもしれませんし、すっかり忘れている可能性もあります。
会議の延長は、延長する人を嫌いになったり、延長した方がよい場合に柔軟に対応できなくなります。
仕事の遅刻は、遅刻してくる人を無神経に感じるかもしれません。
どれも、「べき」思考の、自分の決まりごとにあてはまらない状況で、不快な気持ちになっています。
Aさんのケースから「べき」思考をひろってみると、
・プレゼン資料はわかりやすくまとまっているべきだ
・画面共有はスムーズにおこなわれるべきだ
という、「べき」がありそうです。
この「べき」思考は、もっと現実的なものに書き換えていくことができます。
上の例で考えてみますね。
ケース1:
プレゼン資料はわかりやすくまとまっているにこしたことはないが、いつもわかりやすい資料で説明されるとは限らない。
ケース2:
画面共有はスムーズにおこなわれるにこしたことはないが、スムーズにいかない場合もある。
どうでしょうか、これだと、もし、そうなっていてもなっていなくても、それによって、自分の気持ちが上がったり下がったりすることはなさそうですよね。
はじめの例では、
・お礼はするにこしたことはないが、できない時だってある。
・会議は延長しないほうがいいが、延長しないとは限らない。
・仕事には遅刻しないにこしたことはないが、遅刻する人だっている。
こっちのほうがより現実的ですよね。
いろんな人がいるし、いろんな状況、いろんな事情があるのが、わたしたちの世界です。べき思考をゆるめて、柔軟な思考にしておきたいですね。
できる人もいるし、できない人もいる
はじめの傲慢の話にもどしますと、
わたしたちの世界は、全員が自分が求めるとおりにできるわけではありません。
できる人もいるし、できない人もいます。
できない人にはできない人なりの、それぞれいろんな事情がある、ということを理解しておきたいですね。
傲慢を防ぐために「べき」思考を緩めておきませんか。
あなたが、人間力を漂わせ、魅力あふれるリーダーになりますように!