ブッダ・心のことば ウダーナ第4章4 ヤッカの打撃の経 わかりやすい版
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4.4 ヤッカの打撃の経(34)
岩山はそこに居続ける
悟りひとは動揺しない
欲しいものに、こだわらない
少しのことに怒らない
修行でこころ、そだてたなら
痛みも悩みも大したことはない
あるとき、お釈迦様は、ラージャガハ(王舎城)に住んでおられた。
ヴェール林のカランダカ・ニヴァーパ(竹林精舎)で、サーリプッタと、マハーモッガッラーナとが、カポータカンダラーに住んでいた。
ヤッカは、サーリプッタ長老の頭を殴ってしまったのです。
それは、大きな山の頂きを裂いてしまう程大きなものでした。
そのヤッカは「焼かれる」「焼かれる」と言いながら大地獄に落ちていった。
マハーモッガッラーナは神通力で、そのヤッカがサーリプッタ長老の頭を殴っているのを見ました。
マ ハーモッガッラーナは、サーリプッタのおられるところに行き。
「大丈夫ですか。痛みはありますか」
「モッガッラーナよ、なにか。ただ頭に少しの痛みがあります」
「サーリプッタよ、ヤッカは頭を殴りました。大きな山の頂きを裂いてしまう程の大きなものでした。サーリプッタは、なにか。モッガッラーナよ。ただ頭に少しの苦痛があります」
マハーモッガッラーナは、神通あり、ヤッカを見ることができるのですから、わたしなどは泥鬼さえも見ません」
お釈迦様は、神通力でナーガのような二人の会話を聞きました。
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解 説
仏教の修行の目的は、自分を手掛かりに真理を発見することです。
いまの自分に気づくことに努めることが、気づきの実践です、そうして真理を発見すると、心の汚れが消えてしまいます。こだわりが消えて、心の自由を味わいます。