そこそこ読書 本当に頭がよくなる「速読脳」のつくり方 苫米地英人 著

 本を読む上で一度は考える事がある。それは大量に本を読む事である。その上で欠かせないのがやはり速さだろう。この本は題名の通り速読の仕方について紹介されている。

 この手の本で注意したいのが(私は何度も陥ってしまっているが)読んで満足してしまう事だ。一つということは無くいくつかの段階によって分けられている。読んでしまえば一瞬だが、次の段階に行くのに人によっては一週間とか一か月とかかかるかもしれない。というのも質と量がはっきりと分かることは無いからだ。

 まず、理解するのに時間がかかるとそれだけ必要な時間は変わってくる。同じ時間でもながら作業では効率も変わってくるだろう。
 そして、量でさえ今日はやったと言った時、人によっては十分なのか一時間なのか変わってきてしまう。個人の影響を受けるのである。

 ある程度継続して時にはやり方をアレンジしてみる必要がある。

 さて、いろいろな速読の為の技術が紹介されているが、
 私が興味深いと思ったのは速読には情動、つまりは感情や意識の力を使うという事が必要であると言う点、もう一つは、難しい事は考えずにまずは本をたくさん読むという事である。

 どうでもいいと思った事はなかなか覚えることが出来ない。何かを覚えている時、そもそも覚えようと意識しているのではなく自然と頭に入っているというのは、経験している人も多いと思う。
 その時の体験、感覚を思い出してみると、心身ともに状態的には快の状態であった。勿論、繰り返しの効果もあるが、意思もなく寝不足で覚えようとしていた英単語はあまりに効率が悪かったという事が今になって分かる。

 そしてまずは本をたくさん読むという事だ。紹介されたすべての知識を使うのではなく、出来るところから実感を持ってやっていく。その時にはノルマを決める事はあっても、やらなければならない等と思わないほうが良い。その工夫は必要かもしれない。

 ところで、速読の本は読書という形で知識の蓄積と実践が出来る唯一のジャンルかも知れない。

いいなと思ったら応援しよう!

この記事が参加している募集