蕎麦粉を使ったイタリア風パスタ「ピッツォッケリ」風


蕎麦粉を使ったパスタといえば、イタリア北部・ロンバルディア州のヴァルテッリーナ地方で生まれた「ピッツォッケリ (Pizzoccheri)」という郷土料理が有名です。
本来は専用のショートパスタを使いますが、今回は手打ちでリボン状に仕上げ、野菜やチーズと合わせて作る「ピッツォッケリ」風レシピをご紹介します。
寒い季節にぴったりで、ワインとの相性も抜群です。


特徴

  • 蕎麦粉の香ばしさと風味が楽しめる

  • じゃがいもキャベツなどの冬野菜、とろけるチーズをたっぷり使う

  • 仕上げににんにくバターや**ハーブ(セージなど)**で風味をプラス

  • 本場では CaseraチーズBittoチーズ を使いますが、入手が難しければ グリュイエールモッツァレラ などとろけるタイプでOK


材料(2〜3人分)

(A)パスタ生地

  • 蕎麦粉 … 100g

  • 薄力粉 … 50g

    • ※つなぎとして薄力粉を入れると成形しやすくなります。

    • ※グルテンフリーで作りたい場合は、つなぎ用に片栗粉や米粉などで代用可能(ただしかなり切れやすくなるためご注意)。

  • … 70〜80ml 目安(粉の状態により調整)

  • … ひとつまみ

(B)具材

  • じゃがいも … 中2個(約200g)

  • キャベツ(または白菜、またはほうれん草等) … 1/8玉(もしくは適量)

  • チーズ … 80〜100g程度

    • グリュイエール、モッツァレラ、フォンティーナなど好みのとろけるチーズ

  • にんにく … 1片(みじん切り)

  • バター … 20〜30g

  • オリーブオイル … 大さじ1程度

  • 塩・黒こしょう … 適量

(C)仕上げの香りづけ(お好みで)

  • セージ(生 or ドライ) … 数枚

  • または ローズマリータイム などのハーブ


作り方

1. パスタ生地を作る

  1. ボウルに蕎麦粉・薄力粉・塩を入れ、全体をざっと混ぜる。

  2. 水を少しずつ加えながら、手でこねていく。

    • 粉っぽさがなくなり、生地がひとまとまりになるまで。

    • 水分量は粉の状態に合わせて調整してください。

  3. 生地がまとまったら、ラップに包んで常温で 約30分ほど休ませる

    • 生地を休ませると粘りが出て成形しやすくなります。

2. パスタを成形する

  1. 打ち粉(薄力粉や蕎麦粉)をふった台に生地を取り出し、めん棒で 2〜3mm程度 の厚さに伸ばす。

  2. 1〜2cm 程度のリボン状に包丁でカットする。

    • ピッツォッケリは比較的短くカットされることが多いです。長めのフェットゥチーネ風でもOK。

  3. カットしたパスタはくっつかないように打ち粉をふりながらまとめておく。

3. 具材の下ごしらえ

  1. じゃがいも は皮をむいて一口大に切る。

  2. キャベツ もざく切りや大きめにざっくりカット。

    • ほうれん草などの葉物を使う場合は、さっと茹でるか後で同時に茹でる。

  3. チーズ はとろけやすいようにざっくりちぎるか小さめにカットしておく。

4. 材料を茹でる

  1. 鍋にたっぷりのお湯を沸かし、塩(お湯1Lあたり小さじ1程度)を加える。

  2. 先にじゃがいもを入れ、5分ほど 茹でる。

  3. 次にキャベツを加えて、さらに3分程度 茹でる。

  4. 具材がほぼ柔らかくなったら、自家製蕎麦粉パスタを加え、2〜3分 茹でる。

    • 手打ちパスタは市販のものより茹で時間が短いので注意。

  5. じゃがいも、キャベツ、パスタがすべて茹で上がったら、湯をよく切る。

5. 仕上げ

  1. 大きめのフライパンまたは鍋に オリーブオイルバター を入れ、弱火で加熱しながら にんにく のみじん切りを香りが立つまで炒める。

  2. 茹で上がったパスタ&野菜を加え、チーズも投入。

  3. 中火〜弱火で優しく混ぜ合わせ、チーズが溶けて全体が絡んだら塩・黒こしょうで味を調える。

  4. お好みで セージタイム などのハーブを散らし、全体にさっと絡めて完成。

    • セージは最後にバターで軽く揚げ焼きにすると風味が増しておすすめ。


盛り付けとポイント

  • 器に盛り付けたら、仕上げに 黒こしょう を挽いたり、オリーブオイル を少し垂らしても美味。

  • じゃがいも以外にも かぼちゃ根菜 をプラスしても美味しくアレンジできます。

  • 蕎麦粉パスタは崩れやすいので、茹ですぎに注意しましょう。

  • チーズは、伸びるタイプ(モッツァレラ)+コクのあるタイプ(グリュイエール、フォンティーナなど)の ミックス使い がおすすめです。


ワインとの相性

  • 白ワイン

    • バターやチーズのコク、じゃがいもの甘みに合わせて、樽香がほどよいシャルドネ などコクのある白もおすすめ。

  • 軽め〜中重口の赤ワイン

    • ピノ・ノワールやイタリア北部のネッビオーロ(ヴァルテッリーナ地方の赤)など、酸味がきれいな赤ワインと相性抜群。

  • ロゼ

    • チーズとバターが入るので程よいコクのあるロゼワインも楽しめます。

チーズやバターのコクがありつつ、蕎麦粉の風味と野菜の甘みが合わさった優しい味わいの一皿。ワインは白・赤・ロゼを問わず、酸味や香りのバランスが良いタイプを選ぶと、より美味しく楽しめます。


まとめ

蕎麦粉で作るイタリア式パスタ「ピッツォッケリ」風は、和食材の風味も活かしつつ、チーズやバターのコクでしっかりと食べ応えのある一品。週末ランチにゆっくり手打ちパスタを楽しみながら、季節の野菜とワインのペアリングを堪能してみてください。