「奇跡」と言われた犬と双子の13年間
これは、獣医師から「奇跡」と言われたある1匹の犬と私たち家族の物語です。
2009年秋、我が家に犬がやってきました。
名前は「レア」
マルチーズとプードルのミックスで、白くてクルクルした毛並み。
耳だけは茶色の男の子です。
親戚から譲り受けた子で、他の兄弟犬よりも体が大きく、プードルが強くて特徴的だったのを覚えています。
珍しいという意味を込めて、「レア」と母が名付けました。
そんな我が家では、犬を飼う前に2つの約束をしています。
①お世話は基本的に双子の姉と私のみ(場合によっては母が手伝うこともあり)
②飼育にかかるお金は双子の姉と私で折半(出世払い制)
これは、なかなかのインパクトではないでしょうか(笑)
この話をするとよく驚かれます。
そもそも、親戚のお兄ちゃんから子犬の話を持ちかけられた時、最初に「飼いたい!」と言ったのは姉でした。
そうやって、両親におねだりする姉をほとんど見てきたことがなかったので、よく覚えています。そして私も飼いたいと言っていました。
それから何度か、子犬を見るために家族で親戚の家に行きました。
そして数日後、母からこう言われたのです。
「もし飼うなら、2つの約束を守ってほしい。1つ目は、お世話は2人でやること。2つ目は犬に関わる全てのお金を自分達で出すこと。この2つを守れるなら飼ってもいい」と。
母が言うには、「自分の決めたことは責任を持って最後までやってほしい。命の重みを軽く考えないでほしい」という想いがあったようです。
とはいえ、びっくりしました。
当時小学生だった私は、これから大きくなったら友達とたくさん遊びたいのに、犬を飼ったら自分の時間もお金もなくなるのではないかと思い、「やっぱり飼うのをやめる」と言ったのです。
ところが、この2つの条件を聞いても「飼いたい!!」と言ったのが姉です。
そこからは家族会議を重ねて、毎回私と姉が平行線になり、どちらかが泣くまで話し合いをしました。
そして最終的には、「飼う」という決断に。
当時の私は、数年後の自分が頑張って稼げば大丈夫でしょ!と楽観的に考えていたのもあります。
でも実際に大変なのは、お金ではありませんでした。
13年間お世話をしてきて、「最後まで2人でお世話をすること」が簡単なようで、1番難しかったと思います。(詳しい内容は次回以降で)
そのような経緯で私たち家族は、レアを迎え入れることに。
レアは好奇心旺盛で、やんちゃな男の子でした。
犬も人間も大好きで、とにかく人懐こいというか、もはやしつこいぐらいでした(笑)
特に鳴き方は「ワン」ではなく「キューン」という感じで、とても可愛い!
老犬になってもずっと変わらず同じ鳴き方をするので、散歩すれば若い犬や女の子だと勘違いされることも。
次回以降では、飼ってみて大変だったことや、レアがなぜ「奇跡」だと言われたのか?について少しずつ触れていこうと思います。
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