「奇跡」と言われた犬と双子の13年間③
前回は、犬を飼ってみて大変だったことについてお話ししました。
今日は、レアさんの病気について語っていこうと思います。
そもそも、小さい頃から元気で、病気とは無縁でした。
しかし、4年前(レアは9歳)に健康診断を行ったところ、下記のように診断されたのです。
・腎不全
・膵炎
・心雑音
・前立腺肥大
・軽度白内障
様子はいつもと変わらず、とても元気なのに、結果があまり良くなかったので、見た目だけでは気づかないこともあるんだとちょっとショックでした。
人間でいうと、すでに50歳を超えています。
でも、レアさんは帰宅するといつも玄関まで走ってきて飛びついてきてくれたり、散歩は2時間行っても「帰りたくない!」と駄々を捏ねるぐらいには、かなりパワフルでした笑
それぐらい元気でしたが、この日を境にして、腎臓食や投薬がスタート。
それから約2年間ほどは、穏やかな数値で、経過観察という感じでした。
ただ、3年目ぐらいから徐々に腎不全の数値の上昇が目立つように。
2週間に1度、皮下点滴を行うために通院、一旦は落ち着いてきたものの数値があまり良くないとのことで、自宅で皮下点滴を行うようになりました。
今までは看護師さんにやってもらっていた皮下点滴を、今度は自分一人でやるというプレッシャーは半端なかったです。
最初は刺すのがとても怖くて、でも姉は地方にいるから自分しか点滴できないし、、という感じでビビりまくっていたのを覚えています。
(レアが動くと危ないので、両親が押さえててくれました)
最初は、1回150mlを2日おきに点滴し、亡くなる半年前ぐらいは毎日点滴していましたね。
おかげさまで、特技欄に「皮下点滴」と書けるぐらいには、我ながら上手になったと思います。
ここで、「奇跡」と言われた犬というタイトルをつけたのには、ある理由があります。
それは、普通ならいつ急変が起きてもおかしくないし、食事もできない、立つこともままならないぐらい腎臓の数値が深刻だった中で、食事もできて、ヨタヨタしながらも自力で散歩できるぐらいには動けていたからです。
腎不全とは、腎機能が失われてく病気のことです。
腎臓は老廃物を排出する重要な部分ですが、腎不全になると自力で老廃物を排出することができなくなります。人間であれば、人工透析という手段がありますが、犬にはありません。
つまり、完治はなく、徐々に進行していく症状を食い止めるしかないのです。
投薬や皮下点滴を毎日行っていても、愛犬の体は少しずつ病に侵されていく病気です。
愛犬自身が1番辛いと思うけれど、同時に完治させてあげられない飼い主の苦しさもありました。
腎不全は血液検査で分かります。
尿素窒素(BUN)という項目で、通常「9.0~30.0」が正常の範囲内です。
※測定する機械によって若干異なります。
実は、4年前に腎不全と診断された時は、すでに適正値を超えた43.8でした。
そこから、投薬や皮下点滴を行ってきたわけですが、亡くなる2週間前のBUNはなんと「260」という異常な数値でした。
長年お世話になっている先生からは、「この数値で食事もできて、ヨタヨタしながらも自力で歩いて排泄もできるのは信じられないです!今までたくさん腎不全の子をみてきたけれど、こんな子はみたことがない、ほんとに奇跡ですよ」と言われました。
ただ異常な数値のため、その場で緊急入院が決定。
思っていたよりも深刻かつ、いつ急変が起きてもおかしくないと宣告された帰り道、久しぶりに大泣きしました。
そして、長いようで短い「老犬介護」が始まります。
期間としては2週間でしたが、その時のことを次回書いていこうと思います。
最後まで読んでくださり、ありがとうございました。
今回は、病気のことと、なぜレアさんが「奇跡」と言われたのかについてお話ししました。どんなご飯をあげていたの?とか知りたいことがあったらコメントいただけると嬉しいです。
現在闘病中の愛犬・愛猫がいる飼い主さんにとって、少しでも参考になればいいなと願っております。
それでは、また次回。