ルーティーン（お題：月夜の寝ぐせ　ショートショート）

（本文414文字）　
　扉の前にトサカみたいな頭の学生服が立っていた。
　
　「どうしました。」
　「鍵かかっちゃってて…」
　「管理人に連絡…って携帯もないです？」
　「はぁ。」

　管理人さんにコールしてみる。
　ところが顔を上げると青年はいなくなっていた。
　「もしもし」管理人が出た。僕は事情を説明した。

「今日って、月夜だっけ」話し終わると管理人は言った。
「はい」
「多分、佐藤君だわ」ちょっとの間。
「その部屋にいたんだけど…寝ぐせが取れない子でね。
　毎朝必死でブローしても駄目。学校で、丸刈りにしろって。

　唯一信じてくれた先生が送ってくれてさ、月夜の晩で。
　影を見て思わず笑っちゃったらしいのよ。トサカみたいだって。
　翌朝亡くなってね。

　来るのよ、月夜に。
　部屋で寝ぐせ直すって。
　絶対に部屋に入れちゃだめよ。」

　「はぁ。」僕は急いでカギを開けて入った。

　扉を閉めると、正面のリビングの窓から月光が射し込んいる。
　僕はトサカの影を踏んでいた。

参加させて頂きます。
たらはかにさま
よろしくお願い致します！
　
#毎週ショートショートnote #月夜の寝ぐせ

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実のところ夕べこの記事読んでいたお蔭でホラーになっちゃったんですよ～

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企画の詳細あります( ´艸｀)　↓