お風呂に入るのがめんどくさい妻と、めんどくさくない夫
「お風呂に入るのがめんどくさい」
誰しも一度は思ったことがある、
と結婚して夫と一緒に暮らすまでは思っていた。
夫は、
お風呂にさっさと入ってさっぱりした上で、
その後の時間をゆっくり楽しみたいらしく、
「めんどくさいなんて一度も思ったことがない」
と言う。
夫の言うことはもっともすぎて、
ぐうの音も出ない。
さっさとお風呂に入って
ゆっくりスマホやテレビなんかを見て、
いつでも寝れるぞー、
という状態にしておくことが、
どこからどうみても理想的だ。
わかってはいるものの、
やっぱり「めんどくさい。」
「はて、何でだろう。」
色々理由を考えてみた。
✳︎髪の毛をドライヤーで乾かすのが面倒
✳︎ご飯を食べてからお風呂に入るまでに一度座ってしまうと、疲れがドバッと襲ってきて根が生えて動けなくなる。たまに寝てしまう。。
お風呂に入ること自体より、
その前後の行為が理由で、
お風呂に入るのが面倒くさいと
思ってしまっているらしい。
お風呂に入っている時間は、
ホッとして、心も体も癒される時間なのだ。
お風呂に入っている時間は、めんどくさくないのだ。
私としては、ちょっとした、新たな気づきだった。
ただ、この私のわがままな理由が
夫の、お風呂に入るのがめんどくさくない
正しすぎる理由を、
かなりの勢いで上回っているのだ。
夫は髪の毛も短いし早く乾くし、
なんて私との違いを考えて
自分を正当化しようとしていたら…
私の父もお風呂に入るのが
めんどくさい人であることを思い出した。
ふむ。髪の毛の長さは、お風呂がめんどくさい気持ちと関係ないな。
母も同じくお風呂に入るのがめんどくさい人で、
家族みんながご飯を食べたあと、
力尽きてうたた寝してしまい、
誰が先に入るやら、まだ入りたくないやら、
何時に入るから起こしてやら、
かなり見苦しい泥試合が始まっていた。
そうだ、きっと育ってきた環境のせいで、
お風呂に入るのがめんどくさいは、
私のDNAに刻まれてしまっているに違いない。
親のせいにしてはいけないと思いつつ、
妙に納得してしまう私がいる。
それでも結婚してからは、
夫の規則正しい生活リズムに影響され、
もちろん泥試合になることはなく、
たまにダラダラしていたら
「早く入りー」
と声はかけられることはあるものの、
実家、一人暮らしの時を比較すると、
日付けを超えてお風呂に入ることはなくなった。
私にとっては、すごい進歩だ。
でも、お風呂に入るのがめんどくさい気持ちは
消えることはない。
「お風呂が沸きました」
今日もお風呂が私を呼んでいる。
あぁ、でも今日もやっぱり
「お風呂に入るのめんどくさい!」
今日も、いつまでも、
この気持ちと向き合いながら、
夫の力も借りながら、
「なんとか」
この気持ちに打ち勝ち続けられたらいいな、
と密かに思っている。