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ダイナソーJr./フリークシーン(2020🇩🇪🇺🇸)

原題: FREAKSCENE The Story of Dinosaur jr.(2020、ドイツ=アメリカ、82分)
●監督:フィリップ・ロッケンハイム
●出演:J・マスシス、ルー・バーロウ、マーフ、キム・ゴードン、ヘンリー・ロリンズ、ボブ・モールド、サーストン・ムーア、フランク・ブラック、ケヴィン・シールズ、ソニック・ブーム、マット・ディロン

ダイナソーJr.の結成から現在までを過去のライブ映像などを交えて作るドキュメンタリー映画。

バンドのドキュメンタリー映画というと紆余曲折や浮き沈みがありながらもバンドの凄さを称賛するような感じが一般なのかなという偏見があったが、本作についてはもちろん称賛もありつつ、バンドのなんかダメなところもしっかり映してて派手さや飾りっけの一切ない感じが好感持った。

それはダイナソーJr.というバンドの持つキャラクターがそうなんだから、素材を生かした作りにしとけば間違いないよねっていう。

雪のアマースト。
車で買い物へ向かうJ。
長髪のちょっと変な感じのオッサン。
ぱっと見では凄いミュージシャンには思えない。
そんなシーンから映画は始まる。

まずは中学・高校時代から振り返り、初々しい姿が見られる。

地下室での練習エピソードで、Jが爆音で鳴らすので他の二人が耳栓を急いでつけにいくという話を聞いて、轟音・爆音を鳴らすようなロックは近隣に迷惑が掛からないような広大な敷地・住居が必要なのでだから日本ではなくアメリカで発展したのだろうかなんてことを考えた。

ソニック・ユースとのツアーのオフ映像。サーストン・ムーアがかっこいい。
ケヴィン・シールズも登場し、Jとルーが険悪だった時代のことを証言する。

キュアーの"Just Like Heaven"でのエピソードでは、1960年代は同時代の曲をカバーしていた風潮があったのでそれを引用したというようなことを話していた。

マット・ディロンが"Get Me"のMVの監督をしてたのは知らなかった。

"Out There"のシングルのジャケのおじさんはJの親父さん=ダイナソー・シニアだったのか。

「音楽業界は第二のニルヴァーナを探していた」という言葉が印象に残る。

Jとルーがライブ中に殴り合うという衝撃映像。

解散後は、Jがスピリチュアルセラピストに会ったりしていたというエピソードが紹介され、ヒッピー大嫌いだなんて言ってた人間でもそういったものに頼りたくなることもあるんだなと思って、そういう人間臭いところを紹介しているところが良いなと思った。

ルーとの仲直りのきっかけとなるアシュトン兄弟(ストゥージズ)とJのコラボで"I Wanna Be Your Dog"のライブ映像がちょっとだけ映ったけど、めちゃくちゃかっこいい!

あのストゥージズのギターサウンドの忠実な再現っぷりを観て(聴いて)、ホントにこの人凄いんだなと改めて思った。

フランク・ブラック登場。バンドは巨大な生き物だと語る。

ダイナソーJr.30年イベントでケヴィン・シールズとの共演で"thorn"のイントロ部分だけ映るが、これまたとんでもなくカッコいい。

ステージ裏にジム・ジャームッシュがチラリと映っていた。

さらにケヴィンの他、キム・ゴードンとの共演シーンも。

ヘンリー・ロリンズも"Don't"のカバーをしていたが、その後のキムの方が"Don't"の雰囲気出ていた。

エンディングは聴いたことないバージョンだなと思って調べたら"Freak Scene"のジョン・ピールセッションver.だった。

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