子育てエッセイ : あしながおじさんで勘違い(長女へのクリスマスプレゼント)

僕だけかもしれないが、女の人のことで知らない事って多いと思う。
長女が高校2年生のクリスマスの時期のことだ。
次女にはクリスマスプレゼントに欲しいと言っていたゲームソフトを買ってあげた。
長女は、あしながおじさんが欲しいと言った。

僕は次の日、ウェブスターのあしながおじさんの本を書店で買った。
だが不思議に思った。
どうして高校2年生になって、あしながおじさんの
本が読みたいのだろうと、長女は子どもの頃から本が大好きで、あしながおじさんは当然読んでいる筈だった。
僕はクリスマスプレゼント用に、あしながおじさんの本をラッピングしてもらった。

家に帰ると奥さんが
「あなた、これから冬になるでしょ、ブーツが古くなったから新しいブーツを買わせてもらったの。
このブーツよ。」
「いいブーツだね、これ。」
「そうでしょ。あしながおじさんのブーツよ。」
「あしながおじさんのブーツ?」
「そうよ。あしながおじさんっていうメーカーの
ブーツなの。あしながおじさんの靴はデザインが良くて可愛いから、私、大好きよ。」

あしながおじさんなんていう靴のメーカーがあったんだと思った。その時、もしかして、と思った。
僕は長女のクリスマスプレゼントのことを奥さんに話した。
「ユリカもあしながおじさんのブーツが欲しいって言っていたわよ。」

聞いて良かったと思った。
その週末、長女に、あしながおじさんのブーツを買いに行こうと言うと、長女はお父さんありがとうと言って嬉しそうに車に乗った。
そして靴屋さんで、あしながおじさんのブーツをずっと見ていた。
僕は長女の選んだあしながおじさんのブーツを、
クリスマスプレゼント用に包んでもらった。

僕は従弟に小学生の子どもがいるのを思い出し、
従弟に、あしながおじさんの本をあげた。

僕には娘をふたりいるが、この日以降、少しでも
疑問に思ったことは、奥さんに聞くことにした。



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