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【詩】砂塵

   前が見えぬほどの
     荒々しい
     煙った
     砂塵さじん


    ゆるやかに
   生きていたいと
    願ったのに…


   襲いかかってくる



     そんな

    鈍色にびいろの砂塵に
     僕のこころも
     染まりかけた


    まなこ
    見開いていたがゆえに…


    鈍色にびいろは要らない
    そっと  また

    まなこ閉じる…



     ただ
   僕のこころの揺蕩たゆたいを

    感じながら
   鮮明な色音いろね
   い出してゆきたいから…


    やんわりと
     まなこ再び

     見開けば

     砂塵は去り


    鮮明に
    景色が見えた


    冬枯れの
    街並みの

    美しさが
     戻る…


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