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『光る君へ』第十二話『想いの果て』のネタバレを含む感想記事

いつも日曜日の深夜に視聴しているのですが、どうしても早く感想記事が書けません
例によって今回も、ドラマ内のエピソードを箇条書きにしてまとめた後に、細か目の感想というか妄想を書いている記事なので、ネタバレが含まれております
そして8800字ほどの記事で長いです、閲覧にはご注意ください


ドラマ本編内容箇条書きコーナー

① 先週に弟の惟規が持ってたのと、カラーリング違いのエコバッグみたいな袋を持って、おそらく父の着替えを用意してやってきたまひろ(と乙丸)
ずっと病に伏していた“高倉の女”こと、なつめさんに、いよいよ死が迫っているらしい
亡くなる前に出家のための得度をうけている(読経をしてもらい髪を尼そぎにする 『源氏物語』でも女君が亡くなる直前に見られた光景)
なつめさんが亡くなる前に、離れて暮らす娘を連れてきて会わせてやって欲しいと、父為時に頼まれて走るまひろ

② 疾風のように、娘さんのさわさんを連れてくる
さわさんはちゃんと市女傘を被り、着物も刺繍が入った華やかなもの
なつめさんの別れた夫は、今は経済的に豊かな人の婿になっているよう
なつめさんの貧窮した様子を思うと酷い話だけど、この時代にも、残念ながら現代でも、身寄りがなく収入のあてもない人、特に女性が1人で生活して行くことの難しさが示される
再会できた母子の姿に感じ入るまひろ、穏やかに為時に微笑むなつめさん🌟

③ 畑仕事に精を出すまひろ、大根に大きくなーれ、とか、ありがとう…とか話しかけている
そこへさわさんがやってきて、自身の境遇(父は現在の妻との子どもばかり構い、自分には見向きもしない、しかし、女はなにもしなくて良いと言われて、何もできない)を語った上で、屈託なく仕方がないと笑い、まひろの庭仕事を手伝いたいと申し出る
2人で畑の収穫をしたり、床に雑巾をかけたりする、さわさんはなかなかの手際と熱意で、まひろはとても嬉しそう
琵琶の指南もしたり、家の書物の虫干しもしたりする
すっかり気を許しているらしく「文をくれたのはひとりだけよ」と、道長の話を少しだけするまひろ
するとさわさんは、急に千里眼のような勘はたらきを見せ
「そのお方は、背が高くて、しゅ~っとした感じ?」🌟
と、なかなかの的中をするのだった 恋バナできるの良かったね

④ まひろに婿の話を持ってくる宣孝、それは何と、ロバートの秋山さん演じる藤原実資どの
昨年北の方(正妻)が亡くなったためちょうど良いと言う宣孝だが
「貴方、それ私に言わないで日記に書けば?」と言っていたあの奥さまは亡くなったらしい 視聴者としては驚くし悲しい
一方まひろは「その方は、父上より学識がおありなんですか?」と父より学識深い人など居るのか? と言わんばかりの親煩悩を見せるのだった

⑤ 実資どのは赤痢に罹患して死にそうになっている
宣孝はさっさと見舞いの品だけ渡して帰って
「あれはダメだ、もう半分死んでおる」「なんと…」「次を探そう」話の早い展開に
婿をとることに難色を示すまひろに「甘ったれるな!」と説教もする

⑥ どうにか回復しつつある実資、宣孝から贈られた書物を確認しながら「鼻くそのような女との縁談あり」と日記に書いている 目くそ鼻くそということ?
宣孝は舞姫の春画もこっそり贈っていて(いつかの五節の舞姫の娘が貴方のお越しをお待ちしてます)と、多分そういう意味
鼻を膨らませて喜ぶ実資「おお、見えておる…」
このシーン、やや意味分からんとこも含めておもろいです

⑦ 大根を洗いながら「見知らぬ人の北の方になる…」と思案し、先週の喧嘩をしてしまった時の「ならばどうすればいいのだ!」と嘆く道長の姿も思い出してるまひろ

⑧ 道長は東三条邸で道綱と飲んでいる
道綱は道長より11歳年上と分かる
道綱の母の話から、妻や妾の話題に
「俺にも妾はいるし、それぞれで大事にしてるつもりだけど、妾の側から見ると足りぬのだ
嫡妻は一緒に暮らしてるけど、妾はいつ来るか分からない男を待ち続けてるんだよな 男はせいいっぱい可愛がっているつもりでも、妾は常につらいのだ」🌟
その言葉に、まひろと同じ情景を思い出す道長
「話聞いてる?」「聞いてますよ(聞いてない)」

⑨ 摂政の兼家は左大臣を呼び出し、道長と倫子の婚姻の打診を、あくまで丁寧にするが、実際には恫喝している
摂政からの良い話だから、さっさと婿にしろと言わんばかり 以前の詮子にそっくり
先週のラストシーンの道長の「お願いがございます」は、左大臣家への婿入りを進めてくれという話だったらしい 存外にあのあと、切り替えが早かった道長だった

⑩ 左大臣家の土御門邸、姫様の文学の集いで、まひろは父が無冠になったから下女に暇を出して、自ら家事をやっていること、雑巾がけや野菜を育てることも楽しいと、心から話している
しかし姫様たちは、下女の仕事をやるなんて…と、引いているし、恐ろしくも感じてる様子を隠さない
しかし、倫子さまのええ感じのとりなしで、場は和やかに終わるのだった
「おつつがなく」「またの日に」という別れの挨拶がかわいい
倫子さまとちょっと話すまひろ
「まひろさんがいらっしゃるようになってから、この会が楽しくて これからも学びの会にはいらしてね」
「私も最初は居心地が悪かったですが、この頃は癖になってきました!」 
そういう率直さが面白いのだか、姫君としては難があるまひろなのだった

⑪ 道長も摂政からの文を届けるために土御門邸に来ている
左大臣と対面しており、そばに小麻呂もいる
文の内容は「この者が道長です」
明らかな、早く婿として遇せよという圧力
倫子さまは母と一緒に、渡殿を挟んで向かいから御簾越しに道長を見つめている
道長が帰宅した後に「藤原道長さまをお慕いしています、あの方を夫に出来ないのなら、わたしは生涯猫しか愛でませぬ!」と愛娘から訴えられてしまい、弱り果てる左大臣さん
そこへ母が小麻呂を抱いたまま現れて、もう話は決まったかのように「良かったわね」と言う
家の外でも中でも発言権がなく、娘に弱い左大臣さん
「泣くほど好きでは、致し方ないのう…」
倫子さまは、母と小麻呂と抱き合って泣く
ここの小麻呂めっちゃ名演です 泣く倫子さまにお手々をふにふにされていても微動だにしない

⑫ 道長が姉の詮子のところへ出かけると「左大臣家の姫君は会えたの?」と聞かれた上で
「とっておきの美女がいるのよ、明子女王に会ってみない?」
「明子女王がお見えになりました」
「えっ! 今日ですか!?」また進行が速い演出
詮子と対面する明子女王「なにゆえこのように、良くしてくださるのですか」と感情が乏しく淡々とした印象 しかし確かにお美しい
道長はめんどくさくなったのか勝手に帰ってる

⑬ 明子女王は三条の自邸で兄の源俊賢としかたと話している
「道長の妻となれば、兼家に近づけます 髪の毛の一本でも手に入れば、憎き兼家を呪詛できます」🌟
「いらんことをするな、もはや藤原に取り入らずして生きる道はない」(お菓子をもりもり食べて、これ美味いなという顔、詮子のお土産?)
現実的な兄と、祖父と父以来の怨みを忘れない妹
源高明公を大宰府においやったのは藤原の仕業と、詮子は道長に説明していたが、その高明公の怨みを鎮めるために明子女王を道長が妻にして慈しめば、高貴な血も藤原に入り一挙両得だという計画だった
しかし怨みを抱いているのは明子女王本人であったという面白さ

⑭ まひろは煮炊きの火吹きのし過ぎをしてる
(北の方になるなら誰でもいいの? このままあの人を失ってもいいの?)
道綱の言葉を受けて感じ入った道長は(甘えてたのは俺だ、心残りなど断ち切らねばならん)と懸命にまひろに贈るためのかな文字の訓練をしている 行成がつきっきりで教えていて妙に距離が近い
公任と斉信、道長の書に励む姿を見て驚く

⑮ 実権のない大政大臣となっている公任の父は、もう政治の場からは引退すると息子に告げる
摂政家の勢いを止めることはできない
摂政家に取り入るのなら藤原道兼からにするのが良いと勧める
道兼は他の参議のものたちに「例の一件、よろしくお願いいたします」などと言い、何らかの暗躍をしている模様

⑯ 庚申待の夜、眠ると腹の中の三種の虫が、天帝にその者の罪を告げに飛んで行ってしまうのを防ぐために、夜通し眠らないお祭りの日
この話に登場した人々がそれぞれの夜を過ごしている
道長はまひろに、ちゃんと紙に香を焚きしめて文を書いている
まひろの家では、弟の惟規とさわさんとで庚申待の夜を過ごしている
さわさんが可愛いのでイキってる惟規
惟規が席を外した隙に、さわさんはまた「しゅ~っとした人」の話をまひろから聞く

⑰ 厠に出かけていた惟規は、門の前で松明を捧げ持ち、寝てしまってる乙丸に石を投げて起こそうとしてる百舌彦を見つけ🌟 まひろへの道長の手紙を強引に受け取り、開けて見てしまう
「三郎とまだ付き合ってたの!?」と、姉の弱みを掴んだ弟の調子こいた感じでからかうが、さわさんにも手紙が渡りつつ、無事にまひろは手紙を受け取れるのだった

⑱ 三週続けて夜中の六条の廃院で逢うまひろと道長
(妾でもいい、あの人以外の人の妻にはなれない)と告げる決意をして赴くまひろだが、道長はどこかいつもより頑なな表情で「左大臣家の一の姫に婿入りをすることになった、お前にはその事を伝えねばと思い、参った」と告げる
動揺を隠して「倫子さまは、おおらかな素晴らしい姫君です、どうぞお幸せに」と言うまひろだが
「幸せとは思わぬ、されど地位を得て、まひろの望む世を作るべく精一杯努めようと胸に誓っておる」
「楽しみにしております」
道長は(妾でも良いと言ってくれ)と心で叫ぶが、まひろは溢れる涙を隠すように顔をそらしてしまう
「道長様と私は、やはりたどる道が違うのだと申し上げるつもりでした 私は私らしく、自分の産まれてきた意味を探して参ります」

三週も続いた夜の廃院の逢瀬が、こんな形で終わるとは

⑲ 道長はその後すぐに倫子のいる土御門邸を訪ね、倫子と初めて逢う
まひろとは道が別れてしまった、ならば早いほうが良いと言わんばかりたが、倫子の前での振る舞いは涼やかなりっぱな貴公子そのもの
倫子は恥じらいながらも感極まって道長に自分から抱きつく 道長は覚悟を決めたような諦めたような、何とも言えない表情
一方のまひろは、完全に目が死んだ表情でとぼとぼ帰るが、帰りを待っていてくれた弟と友は何も聞かないでいてくれる 庚申待の酒を飲み干して、月を見上げ、まひろはまた涙を堪えるのだった

予告 定子さまついに登場、一条天皇と仲良し、もう泣ける( ;∀;)
まひろ、倫子さまから自分が道長に贈った漢文について相談をうける
子どもに字を教えてるまひろ(顔に傷がある、倫子さまに「この泥棒猫!」みたいにシバかれたのか)
宣孝、まっ黄色のド派手な衣装を着て「どうだ~」って言ってる(枕草子でいじられたネタ)
道長、参議入りしているが民を想う政治をしようとしてて他の参議にウザがられてそう

以上、ドラマ場面箇条書きでした
感想に移る前に、こちらをご紹介します

ひろうすさんの、この絵巻がすごい!

箇条書きコーナーで🌟マークが付いていた箇所が、ひろうすさんが絵にして下さってる場面なのですが…

凄いんですよ、今回も冴え渡っているんですよ
ひろうすどのの絵巻が!
なつめさんの亡くなる直前の場面、死に瀕してるけど、娘に会えて、為時に看取られて穏やかな表情、その手の数珠や粗末だけど清潔な布団の描写、さわさんの可愛い表情、少し離れたところに立つまひろの様々な思いを込めた姿、ほんとに、ほんとに、ここは良いシーンでしたよね…( ;∀;)
そのあとのさわさんの「しゅーっとした感じ」の表情や手の動きの溌剌とした印象の描き方がたまりません
お顔だけでなく、手や指先にまで表情がある、その動作が見えるようです
そしてまさかの怨みの女王であった明子女王の描き方! 冷酷さと美しさ、そしてひろうすさんご自身がこういう女性好き~という思い入れも伝わります!
この絵巻シリーズの中で『がんばれ! みちつなくん!』と愛されてきた道綱を、癒し系アイドルとは別の姿を見せた場面の表情も素晴らしい
その伏し目がちな表情も、隣の書き文字にも、道綱の憂いが込められています
そして庚申待の夜の風景…!! なんて美しいのだろう
深い闇夜が垂れ込める空、百舌彦の持つ手紙と松明、その灯りが作る光と陰影の表現、惟規と乙丸と百舌彦の三者の構図と、建家と庭木の描写…
ドラマでは何気なく見ていた場面が、ひろうすさんの絵巻になると、ああ、美しいな、良い場面だなと改めて胸に迫ります
ひろうすさんはたびたび『光る君へ』の絵を描いて下さっていて、最初からその描写力と再現力が凄すぎるのですが、今回の絵巻でさらにそれが冴え渡っており、まさに伝承のための絵巻とお呼びしたい傑作なのです
そして絵に留まらず、絵に添えられた文章も面白いし、この絵巻に寄せられたみなさまとのコメントでの『光る君へ』感想会も凄くいいんです!
ドラマを楽しんでいる人、ドラマは観てなくてもひろうすさんの絵に惚れ込んでる人、それぞれのコメントに対するひろうすさんの返信もまた面白く、隅々まで行き届いた絵巻記事でいらっしゃるなあ…と感動しきりなのでした
「道長がいなければ、倫子さまとまひろが仲良しなのに…」とおっしゃってるところなんか、それそれ~と大拍手したくなるんですぞ!
(*’ω’ノノ゙☆

こちらは、光る君へ絵巻のマガジンとなっております
是非ともフォローして頂きたいです!
というかマガジンの見出しのデッサンも素敵すぎるんです…

感想と妄想

さて、ここからは箇条書きを元に細か目に感想書いたり妄想したりしてるコーナーです

なつめさんを看取る場面では、まひろは涙を堪えていたのですが、第一話で亡くなった母の事を思い出して、母と娘の姿に感じ入っていると初見では思ったのですが、それも含めつつ、為時の、そしてさわさんの父親の妾であったであろうなつめさんに我が身を重ねてもいるのかも知れないと思えました
自分が道長の妾になったとして、いつかこのように夫に捨てられてしまうのか? 
それとも、死に瀕した時には父がしているように、看取ってくれるのだろうか? って、なつめさんの苦境を我が事のように感じ取って、悼んでいたのかも知れません
『紫式部日記』でも、様々な立場の人や動物などに至るまで、我が身に置き換えてその苦しみを感じ取っている場面があるので、感情移入力の高さと、それが創作に生かされる振りでもあるように感じます

赤痢で死にかかっている実資さんとまひろの組み合わせは、文章書くの大好き人間同士で悪くないかも…? と思ったのですが、不思議なシーンで終わりました
春画で縁談を持ってくる宣孝どのはなかなかのやり手だと思いますが、いやしかし、
後にまひろを妾として迎えるのは、他ならぬこの宣孝さんなんですよね…史実がそうなっている
それこそ第一話から、子どもの頃のまひろとその家をずっと心配して世話をしていた宣孝さんが、どういう感じでまひろに妾の話を持ちかけるのか、もうドキドキです
ドラマ的に、道長より宣孝の方が絶対いいじゃん! って思われてもよろしくないし、かといってヒロインが意に染まない相手の妾になるのもよくないし、どういう落とし処にするのかまったく予想がつかないです
ずっと本音ではまひろの事狙ってたとかだと、まあまあ気持ち悪いし、でもそんな気がまったくないのに、後に妾にする話を持ってくるのも不思議だし…
正直今となっては、道長との問題より気になってしまうのです

そう言えば、冒頭でまひろが独特の柄のエコバッグみたいな袋を持ってましたが、前話で惟規の持ってた袋と色ちがいなので、多分、今回は出番の少なめだったいとさんのお手製だと予想します
公式グッズにしてほしいくらい

道綱の嫡妻と妾の話については、意外な面が見れて良かったです
前話では宣孝が「妾もいるが平等に可愛がっていて、何処からも文句はない」なんて言ってたんですよね
道綱の見解と正反対と言えますが、これはどちらも真実を言ってるように思います
つまり、宣孝は文句を言わないでおっとりと他の女とも仲良くできる女性を妾に選ぶ光源氏タイプで、道綱は通い先から不満を遠回しに言われていて上手く対処出来ない頭中将タイプかも知れない
あるいは母の事があるから、妾の心情に敏感で、それなのに母に近い女性を妾にしてしまってるのかもと推察します

土御門邸での姫君たちの集いで、まひろが下女がやる仕事を楽しんでる話をするけどまったく受け入れられないシーンは辛いものがありました
『源氏物語』の(話ばかりですんませんが)、近江の君の事を思い出すんです
地方から内大臣(昔は頭中将)の妾の子として引き取られたけど、頑張って仕事をして引き立ててもらおうとする、トイレの掃除までしようとする、明るくて働き者だけど、貴族の姫としては非常識なその振るまいに、回りは困ってしまう…
まひろの働き者ぶりと、さわさんの明るさを、ちょっと極端に面白い人格に練り上げると近江の君になりそうに感じます
そして紫式部は近江の君を、貴族の上流なんてろくなもんじゃないと、近江の君を笑う奴らの方がよっぽどろくでなしだと、味方して書いていた印象があります
上流を諷刺する道化役として、愛情を込めて書いていたように感じるんですよね

まひろと決定的に別れてしまった道長は、切り替えて土御門邸を訪れたように見えますが、実はまひろとどっこいどっこいで、想いが断ち切れてないように見えます
しんどくていっぱいいっぱいで、倫子に先触れの文さえ書かないまま来訪しているし、そもそもまだ一度も文も歌も贈っていません
それぐらい、倫子のことは意識に無かったのだと思います、あくまで英達の布石の姫でしかない
まひろにはあんなに贈ってたのにな…と考えてしまいますが、でもこれは、仕方ないんですよ
道長は、倫子が一途に自分に恋をしているとは、全然知らないので、初めて逢ったら逆に押し倒す勢いの倫子さんにびっくりしたと思う、そして観念とも諦念とも付かない表情をしていてエロかったです いいですね
あと、道長から見るとまひろは、ずっと追いかけてる相手でした
一話では、また会おうって言ったのに、お菓子も用意してたのに、来なかった(例の道兼の斬殺のせい)
道長はずっと会いたい会いたいと言っていたのに、まひろからは自分も会いたいと応えたことは、ほとんど無かった
六話の時に送った『ちはやふる~』の歌には返歌が無かったし、十話でもう一度恋歌を贈ったら漢文が返ってくるし、直接逢っててもまひろは恋心を素直に伝えないし、駆け落ちも却下するし妾は嫌だという
まひろの事はずっと好きだけど、好きでいるのに疲れてしまった側面もある気がします
でも、まひろだって道長のことはずっとずっと、好きなんですけどね、
感情の抑制の効く、いつも涙を堪えている女だから、全然伝わってない、歯がゆいばかりです
妾にしてほしいと告げるつもりだったけど、倫子さまのところに婿入りすると聞いて、それを押し止めてしまった、そして倫子さまのところへ出入りするきっかけは、父為時が今の摂政に密偵をさせられていたからだった 以前のエピソードが因果のように絡みつつあります

ところで、NHKの公式ホームページで公開されている、#かなふみで自作短歌の画像を作ってみました

惑いつつ 告げた心の 偽りを
我が身の虫よ もろとも喰らへ

まひろが、こんな事を思ってたのではないかと想像し、やってみました

憂きことの なおこの上に つもれかし
限りある身の 力ためさん

こちらは、『ドラえもん』のてんとう虫コミックス8巻の『くろうみそ』というエピソード内に出てくる短歌です

なやみごとよ、やってこい。
自分の力には限りがあるが、
せいいっぱい、がんばるぞ! 
という意味だ。

ドラえもん8巻183ページより

この短歌、野比のび太のお父さんが、怠け癖のひどいのびちゃんにお説教する時に言い聞かせるものなんですが、子どもの時に読んだ際は特に印象に残らなかったのに、改めて見てみるとしみじみいい歌なんですよね…そして、今のまひろはまさに、この歌のように己の人生に挑んでいる
第六話で「この命に意味を持たせなければ」と懐述していたように、何かを為すこと、へこたれないこと、それに泣くのを堪えて堂々と挑もうとしていると感じました
先週はややどうかと思う行動もあったのですが、明晰で強いまひろが帰ってきてくれてほっとします

ドラえもんの面白い表現について

ところで、話はそれますが
先ほどの「憂きことの~」の短歌をのび太へのお説教に用いるお父さんのシーンってしみじみ良いんですよね お説教の内容もそうなんですが

のび太「お説教なんて
 おもしろいもんじゃ
 ないからね
 長々やると、このマンガの
 人気が落ちる」
お父さん「いいや! 
 2ページほどやる!」

ドラえもん8巻182ページ

という、まさかのメタ表現が用いられていて、ほんとにお父さんのお説教が2ページほどなんです
この箇所を子どもの時分に読んだ時には、何という斬新さだろうと感動しましたし、メタ表現ってもんの概念を学んだのもここからでした
ギャグとしてもキレ味があるし、演出も洗練されてますし、メタ表現の最高峰なのではと思うほどです
やっぱり『ドラえもん』は凄い! という話ですね

そう言えば、小麻呂はドラちゃんみたいな鈴してる
テレ朝とコラボしてくれんかな
#かなふみに小麻呂画像が二種あるのもよいです
今回のメモ①
今回のメモ② 他の方の記事へのコメントの
下書きも書いてある
今回のメモ③ 豆大福のらくがき付

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