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災害時の職場での判断に大失敗した話

2024年の8月末から9月頭にかけて日本列島上を迷走した大型の台風は、被害がどうなることかと恐怖を感じる経緯を辿る出来事でした
しかしまだまだ、いつでも、どんな災害がいつ発生するかは分からないもんですから、この記事をご覧下さってる方もどうか、引き続き警戒と備えのほどをよろしくお願いいたします
さて、災害はどんな時も、忘れた頃にやってくるものですが、自分の職場が水害に遭ったのに避難判断に失敗してわりと危ない目にあった時のネタがあるので、こちらの記事で披露させて頂きます
幸いにして人的被害は無かったのですが、世が世ならその判断の遅さを咎められぶん殴られても仕方がない程に判断に失敗してしまったので、面白おかしめに描写はしますが、どうかこの記事をご覧になった方におかれましては、ご自身の安全を第一に行動してくださいますようお願いいたします
また(助かったのをいいことに)茶化した書き方もしていますが、災害対策は身近なエピソードトークとして、いつでも親しい人と出来るのがいいよね、という考えを持っているが故の書きぶりです
決して防災をあだやおろそかにしている含みはありませんので、ご承知ください

2019年の10月某日
強めの台風が上陸し、夕方には続々とスマートフォンに洪水警報と避難勧告の通知が届いていました
自分は職場である24時間営業の某小売業店にて、台風に備えてアルバイトやパートの方に自宅待機をお願いして、社員の面子でどうにかこうにか店を回していました
(判断の遅さ① 避難勧告が来ているのなら店舗は閉めるべきだった)
自分の住まいや職場のある場所は、幸いなことに台風などによる水害が数十年と起きていない土地柄でした
そのため、水害に対する備えや意識がどうしても甘かったのです
詰めていた店舗周辺ではどんどん雨が激しさを増し、近くの用水路の水位が地面すれすれまで達しようとしていました
近隣の店舗はすでにどこも閉まってしまい、その勢いで自分が詰めていた店舗にはそれなりに来店客があり、閉めるに閉められないなあ、なんて呑気に商売をしてしまってました
(判断の遅さ② 近隣が閉めてるなら自分ちも閉めれば良いではないか)
夜半過ぎに、店舗に続々と浸水が始まりました
あわてて店舗の商品を上段に避難させたりしながらも、
…いやこれもう駄目じゃない? 店舗は捨てて避難しよう! と自分を含むぼんくら社員とようやく判断したものの、貴重書類や店舗のお金をまとめるのに手間取っている間に、あっという間に膝上から腿のあたりまでの深度の浸水で、身動きが取れなくなります
程なく周辺地域は停電し、水路のようになった道路を小型の消防車が走り回り、店舗入口に土嚢が積まれてしまいました
(判断の遅さ③ とっくに避難してると思われても仕方ないほどの浸水をしていた 遅いのが悪い)

どうにか土嚢をどかして店舗外に脱出し、自身の荷物と店舗の貴重品と現金を両手に抱えて、腰が浸かるほどの洪水の中をよろよろと避難したのですが、
ニュース映像などでそういう洪水の中を歩く人を見ることがありますが、見てるのと体験するのはまったく違いました
まず、当時は夜間で周辺が停電してしまっており、ろくに道も見えなくなっています
そして洪水は足元も分からないので、道路の側溝や縁石などの位置も分からなくなります すごく転倒しやすい
そして両手に重い荷物を持っているのも駄目でした むしろ、足元を確認する傘とか棒とかを持つべきだった
灯りが懐中電灯ひとつしか無いのも駄目でした
出来たら避難する人間ひとりひとりに、頭に付けるライトが欲しいくらいでした
避難する人間それぞれが、そろそろと摺り足で進み、

「ここ車止めある! 注意!」
「あそこマンホール外れてるかも! 迂回!」
「付いてきてるかっー! 流されるな!」

などと声をかけあって、どうにかこうにか、水害の及んでいない場所まで徒歩で避難することが出来たのです

そして無事に避難は出来たけど、のんきに店舗に居てしまった(この記事で言うと①の段階で)時点で明らかに判断の誤りであり、その時点で店舗は閉めてしまってみんなで自宅待機か避難所に行っているべきだったね…と上役も含めて全員で反省しました
水害にずっと無縁で無事でいられたからこその、甘えがあったのです
あと、避難の際に図書館で借りてた本と友人から借りてた本がわりと入った重たい荷物も持ってきてしまったのですが、本来なら少しでも身軽にするために置いてくるべきでした
(本は無事でした)
でも一番は、水害の中に浸かりながら避難するという状況を避けるために早めの対応そして避難をすべきですね
ちなみに、職場はとんでもないことになってしまいましたが、自分の自宅および猫は無事でした
ここだけの話、逆じゃなくて良かったなあって今でも思います 
でも世の中の水害の被災をされた人には、そういう方もたくさんいらっしゃる、だからどうか、皆様警報時には早めの避難をお願いいたします
ご安全にお過ごしください


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