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【イタリア大学院留学】9. Cesenatico(写真多め): 穴場の港町でデートしてきたはなし

どうも皆さま、こんにちは。
大学院入学後初めての試験を控え、アクセル全開で勉強しております、アラサー社会人留学生です。

仕事の傍ら勉強するのも楽しかったですが、やはり1日の大半を勉強、そして自分の研究に費やせた時に充実感に勝るものはありません。自らが知らない世界・考え方に触れるのは、やっぱり楽しいものです。

その片手間でNoteに記録をしているのですが、いかんせん9月末までほぼ毎週どこかに行っていたもので、いつ現実世界の時間に追いつくことやら、、、
今のところ、今年が終わる頃にちょうど今頃の内容の記事を出している気がします。気長に見守ってください。

さて、今回はリミニでアパートに入居する前、ホテル生活中の一幕についてです。
ホテル生活中の様子については以下をご覧ください。

某日、暇つぶしにマッチングアプリで脳死スワイプをしていたら、イタリア美女とリミニ近郊の街・Cesenatico(チェゼナティコ)でデートすることになりました。しかも相手の友達2人を交えたディナー女子会に参加することに、、、、

日本のガイドブックには絶対に載っていない街で、全く予想外の思い出を作ることができました。1泊2日の小旅行の様子を記録していきます。


1. Cesenatico、どこ?

1-1. ぼっち、Tinderに救われる

始まりは渾身のスーパーライクでした。

イタリアに来る前からマッチングアプリに登録し、日本でSNS用の写真撮影(ストリートスナップ)も済ませました。万全の準備を整え、入国した瞬間からひたすらに右スワイプ。

1人で異国に来てすぐの段階で、しかも言語の壁もあります。面と向かって気軽にやり取りできる人はそういません。
そのため日本の家族や親友とやり取りする以外であまり言葉を発する機会もなく、テキストで知らない人とやり取りするのがメインとなっていたのでした。
(今思えばこれが思いの外キツかったかもしれません。こちらに来てすぐの頃は、独り言がやたら多かったように記憶しています。)

そんな状況で貴重な「人と接する」手段となっていたのがマッチングアプリ(Tinder)。テキストとはいえイタリア語でやり取りする勉強にもなりますし、言葉を発する貴重な機会にもなります。日本だと軽い印象で見られがちなアプリですが、こちらではかなりメジャーなもの。意外なものに助けられました。

また、時折現れるドストライクな人には、一定期間内で数回送れる「スーパーライク」でアピール。中肉中背のごく普通のアジア人に反応する人などいるのかと思いましたが、ありがたいことに割といました。そして今回のお相手もその中の1人。

話を聞くと、Cesenaticoでスタイリストをされているとのこと。
リミニからは電車で30分ほど。お互い移動できない距離ではないと判断し、飲みに誘ったところトントン拍子で話が進み、実際に会うことに。

ただし、彼女の仕事の都合で「Cesenaticoで」「平日夜に」会うことになったのでした。待ち合わせ時間自体がやや遅めだったこともあり、お泊まり確定です。

幸い海辺に安いホテルがあり、そこを予約したのがアポ2日前。キャンセル時の払い戻しなどありません。無事に会えることを祈って当日朝を迎えたのでした。

1-2. 日本人が(多分)知らないイタリアへ

Cesenatico、どこ?

Cesenaはサッカー日本代表が在籍していたチームもあることで名前は知っていましたが、Cesenaticoは聞いたことがありません。
彼女とマッチしてから場所を調べましたが、リミニの北側にある町だそうです。

日本だと東京駅から三鷹または船橋までくらいの距離。
通勤通学も十分視野に入るでしょうか。

電車なら1時間に1本程度の普通電車で30分ほど。運賃も3.5ユーロ(550円程度)と高くもなく安くもなく。移動は十分できそうです。

というわけで、8月某日の昼下がり、Cesenaticoに向けて出発です。

奥に停車しているのがイタリア国鉄の新幹線・Frecciarossa。
日本の新幹線とは似ても似つかない、色々ぶっ飛んだすごい列車です(詳細は後日)。
私がお世話になった普通列車はこちら。
見覚えのあるロゴが、、、?
はい、しっかり見覚えあります。

、、、日本で普通電車乗るのと大差ないですね。
電車の外身だけでなく中身も日立製なのか、モーター起動時には日本の相鉄や近鉄と似たような音が聞こえます。

しかし会社が同じでもここはイタリア。全て同じなわけがありません。

この車両、線路幅が日本の新幹線と同じでしかも「2階建て」。
平たくいうと、すごいでかいのです。

2階席でも全く窮屈さを感じません。
2階と1階の中間部分の座席。
まさに作りは日本の首都圏を走るグリーン車のそれ。
その車両を縦横に1.5倍増しして、デザインを諸々変えたような感じです。

そして何より、でかいのに加速が良い、、、!!
首都圏の通勤車両で感じる体が慣性に引っ張られる感覚、座席に押し付けられる感覚を久しぶりに思い出しました。

ローカル線の旅をしばし満喫しました。

リミニから2階席に座り、のんびり車窓を眺めること30分。
無事、Cesenaticoに到着です。

島式ホームが1本だけの、いかにもローカル線の風味漂う駅です。
駅舎は立派でおしゃれ。
駅舎内にはバールや切符売り場などが入っています。

待ち合わせの時間まで数時間。
駅からホテルまで歩き、先にチェックインしておくことにしました。

2. 海辺の綺麗な港町

アドリア海に面した小さな街・Cesenatico。
リミニとは別の県に属する、人口3万人弱の基礎自治体(コムーネ)です。

日本ではおそらく聞く機会がないかと思いますが、実は日本サッカーと深い関わりがある場所。何を隠そう、元・男子日本代表監督のアルベルト・ザッケローニ氏が育った街なのです(私もこれを書いている時に知りました。彼の監督キャリアもこの街のチームから始まったそうです)。

彼が生まれ育った(かもしれない)静かな街をのんびりと歩きます。

立派な並木にカラフルな家。
リミニとはまた違う、少しのどかな雰囲気が流れます。
日陰のおかげで歩きやすかったです。
平日の昼下がりということもあり、そこまで人もおらず静か。

駅から歩いて10分ほどで、川のようなものが見えてきました。

街の中心部を流れるのは、川ではなく運河。
西暦1500年から存在していたようで、建設に向けた測量を実施したのはかの有名なレオナルド・ダ・ヴィンチとのこと。

運河のある通りには「海洋博物館」があったり、そこかしこにWebで解説を見られる「バーチャル博物館」へのアクセスQRコードが設置されているなど、スマホ片手に移動する観光客にしっかり対応していたのでした。

中世を想い起こさせる船がそこかしこに留まっています。
運河沿いには日陰がさほどありません。
暑い、、、!!
運河沿いにはレストランやお店が立ち並び、休日や夜には多くの人で賑わいます。
中にはミシュランガイドに掲載されたお店も、、、!!
目からビタミン補給できそう。

綺麗な市街地ですが、そこまで大きくはないため運河沿いに20分も歩けば海岸に出ます。

しかし海沿いに出てからホテルまでは日陰が全くない砂浜沿いの一本道。雲ひとつない快晴の下、汗だくになりながら歩いたのでした。

リミニほど人もおらず、静かで綺麗なビーチですが暑い、、、!!

そして到着したホテルの廊下からの景色がこちら。

見渡す限り、紺碧のアドリア海。そしてその前にビーチとパラソルが並びます。
壮観です。

1泊朝食7,000円弱でこの景色がついてくるのは少しお得な気がします。
それに部屋のエアコンもちゃんと効きました!やったー!

冷房ガンガンの部屋で少し休んで、いざ、待ち合わせに向かいます。

3. まずい、イタリア語…!!

夕方まで少し部屋で少し涼み、待ち合わせ場所となった運河沿いのバールに向かいます。先ほどとはちょっと違う道で向かうことにしました。

海から少し離れた、並木の綺麗な住宅街を歩きます。
夕暮れ時の運河で待ち合わせ。

平日の夕方ということもあり、通行量もやや多め。
横断歩道も滅多にないことから、少々ドキドキしながら道路を渡りつつ向かいます。

待ち合わせ場所(兼・1次会場所)のバール。
胸にナルトのタトゥーを彫った店員さんがおり、アニメ談義で盛り上がりました。

そうして待ち合わせ時間になり、いよいよご対面。
写真以上の美人さんでしたが、、、

英語が、(あまり)通じません。あれ、、、、?

テキストでは英語でやりとりできていた彼女ですが、英語は現在勉強中とのこと。そのためお互いカタコトの英語とカタコトのイタリア語でやり取りすることに。

とりあえずバールに入り、乾杯。
「イタリア=ワイン」とばかり思っていましたが、スピリッツやジンなど蒸留酒もメジャーなようです。

お互いに言語がカタコトでやや気まずい時間こそありましたが、お酒の力で場を持たせます。恋バナに仕事の話と、思いがけないところでイタリア語を勉強することになりました。

おつまみもしっかり美味しい。

ちなみに彼女、普段はめちゃめちゃマッチはするものの会うことは滅多にないとのこと。そんな中でよくわからない日本人に会ってくれたのは嬉しい限りですね。

今は傷心中で恋愛する気はないとのことですが、ご縁が続くことを祈りましょう。

さて、思いの外バールで話が盛り上がり、2時間ほどしてから彼女の友人が合流するレストランに移動します(移動中はお互いの高校時代の話で盛り上がりました)。

地元のOLとバリスタを交えて、イタリア女子3人と日本人男子1人での2次会のスタートです。

気がついたらなんかすごいレストランに来てました。

海辺の街らしく、とっても美味しい海鮮がどんどん出てきます。

好き嫌いがほとんどない私(ウイスキーの原液以外であれば、何でも飲み食いできます)、とにかく何でも美味しいです。

ムール貝。すごく美味しい(語彙力)。
サラダもすごくすごい美味しい(語彙力)。
ニョッキのようなものでしょうか。
何気にイタリアに来てから初めてのパスタ。すごくすごい美味しかったです(語彙力)。

彼女たちの間では、恋愛経験の少ない私にとってなかなかにハイレベルな話が繰り広げられていました。。。おーこわいこわい。

彼女たちからすると、日付が変わるまで(割と)平気で残業し、朝は満員電車で通勤し、駐車場は奥から詰めて駐車する日本は本当に異世界のように見えるそう(彼女たちだけでなく、大学の同期もだいたい同じこと言ってます)。そもそも「残業代」という概念が存在しないようですね。

とはいえいつかは行ってみたい場所としてかなりの確率で話題になるらしく、日本人として遠く離れた(時間距離だけで言えば南米よりも遠い)極東の島国に興味を持ってくれるのは嬉しい限りです。

眺めているだけでにやけてきます。

お会計(しっかり割り勘)を済ませて店を出ると、すでに11時30分。
リミニで少し感じていましたが、相当な夜更かし文化なのは確かなようです。

荷物に余裕がなく手土産も何も準備していませんでしたが、手持ちの5円玉をホテルでピッカピカに磨き上げ、ご縁の縁起物として3人にプレゼント。やや苦し紛れでしたが大事に持っていてくれたら嬉しいですね。

私のホテルがちょうど彼女たちの帰り道だったこともあり、ホテルまで送ってもらって楽しい夜を終えたのでした。

ありがとうございました!

4. 綺麗な海辺でのんびりと

翌朝、ホテルのスタッフに突然部屋凸されて目が覚めました。どうやら宿泊客がいる部屋とそうでない部屋を間違えたらしいのですが、流石にびっくりです。

とはいえ、せっかく目が覚めたので二度寝はせず、シャワーを浴びてご飯です。

宿泊代を鑑みると、かなりクオリティが高い朝食な気がします。
海を眺めながらのんびり優雅に朝食。最高です。

朝食を済ませれば、特にホテルでやることはありません。

しかし帰りの電車は相当に余裕を持って13時台のものを予約していたため、かなり時間がありました。海をぶらぶらしつつ、ゆーーーーーっくり駅まで向かうことにします。

海岸沿いにありました。観覧車です。
手前にあるのはビーチバレー用のコートでしょうか。 このコートも頻繁に見る気がします。

海岸沿いをぶらぶらゆっくり歩き、運河の河口部分からアドリア海を眺めます。
平日の午前中とはいえまだまだバカンスのシーズン。そこかしこで子供たちがキャッキャしておりました。

運河の河口部分の堤防から、ビーチを一望。
リミニよりは騒がしくなく、ビーチでのんびり過ごす派の人にはおすすめかもしれません。
運河の河口部分。
水着姿で日光浴をしている方も多くみられます。
カモメ、、、、?
なかなかのサイズの海鳥がそこかしこで猫みたいに丸くなっていました。

しばし海辺でぼーっと瞑想してようと思いましたが、いかんせん30度以上の気温でかつ日陰のない直射日光です。手持ちの水もすぐに尽きてしまい、予定変更。涼む場所を探します。

、、、本当にそこらじゅうに寿司屋があります。日本より多いかもしれません。
(日本にやたらスタバとマクドがあるのと同じ感じでしょうか?)

そうしてたどり着いたオアシスが駅前のスーパー。

ここら辺では中堅のチェーン店らしいです。
リミニではみられない海産物が多く見られました。
さすが海と運河の街。

街の規模かスーパーの企業努力か、リミニやその他の場所(ミラノ、トレントなど)のスーパーよりも全体的に安かったように思います。

スーパーの内部をゆっくりと3周くらいして、でかい炭酸水を買って駅に向かいました。

リミニと宗教会議で有名な歴史都市・ラヴェンナを結ぶ線路は電化単線。
普通電車が上下共に時間1本、特急が1日1本というローカル線ですが、
貨物列車が割と通るため重要度は高そうです。

昼下がりの駅前は大きな荷物を持った旅行客の方々で溢れていたほか、新たに電車から降りてくる人も大勢見られました。その日が金曜だったこともあり、休日を過ごしに来たのでしょうか。

人口3万に満たない小都市ですが、旺盛な観光需要とそれを満たすだけの供給が十分にされていることを2日間で感じることができました。

そしてリミニ行きの普通電車で無事にリミニに到着。
Tinder発の小旅行はこれにて終了です。

おわりに

ここまでお付き合いいただきありがとうございました。

母語ほど言語が通じなくても、人と話すことって大切ですね。
話す言語や習慣が違えど、根本は同じ人間。話せば楽しいですし、異なる言語から見える異なるものの考え方なども垣間見えてとても興味深いものです。

普通に生きていたらまず会わなかったであろう、恋愛つよつよイタリア女子の飲み会にお邪魔することになるとは、、、人生何があるかわからないものですね。

さて、次回はちゃんと真面目に大学院生やります。いよいよアパートへの引っ越しです。

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それでは、また。

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