【教育書】ブラック運動会・卒業式 #29
こんにちは、GIANT KILLINGです。
今回も中村健一先生のブラックシリーズを
簡単にまとめて紹介させていただきます。
ブラック運動会・卒業式
ブラックシリーズの行事指導編です。
準備の忙しさや時程の変更等の非日常感で、
どっと疲れを感じてしまうのが学校行事です。
私自身もそこまで行事指導に
熱を入れることができていませんでした。
本書を読むと、
行事だからこそ、
行事でしか伝えられないことが明確にあり、
行事を通して子どもたちを鍛え、
育てることができるのだと考えを改めました。
修学旅行・運動会・卒業式などの
行事指導について、
大切な考えをまとめていきたいと思います。
本の概要
冒頭でも述べたように、
行事は子どもたちを鍛え、育て、
学級を安定させる大変効果的な指導の場です。
ただこなせばよい、
子どもたちが楽しめればよいだけでは、
非常にもったいないものです。
行事指導では、
子どもたちの成長ストーリーをイメージし、
その物語に乗せていくことが重要です。
子どもたちが
成長のイメージをもてるようにするためには、
最初に、
その行事の意味や望ましい姿を語る事が大切です。
最初に望ましい姿を語り、
厳しく接することで、
子どもたちのスイッチが入り、
行事は自分たちの成長の場だと理解します。
基本的に子どもたちは、
学校行事を楽しみにしていて、
普段の活動よりもモチベーションが高いです。
そのやる気を活用して、
厳しくしつつも、
できていたら褒める指導を繰り返し、
行事を通して子どもたちを成長へと導きます。
この成長ストーリーを成功させるための大原則は、
最後に褒めて終わることです。
最後に褒めて終わることで、
子どもたちは頑張ってよかったと思い、
自分自身の成長を実感するのです。
そのため、
教師は最後に褒めて終わることができるように
策略を立てて、
叱ったり価値付けをしたりする必要があります。
例えば、修学旅行であれば、
最初の学年集会で、
修学旅行の目的について以下の三つを語ります。
①小学校生活の最高の思い出をつくること。
②社会や理科、総合の学習をすること。
③団体行動を学ぶこと。
子どもは基本的に
三つまでしか覚えられない生き物だと捉え、
伝えたいことを三つに絞って話をします。
また、団体行動を身につけるための
①5分前行動、②班行動、③公の場での過ごし方を
繰り返し繰り返し伝え、全体指導をします。
このような目的や約束を意識させ、
徹底することで子どもたちは少しずつ成長します。
最初に望ましい姿を語り、
それに向かって子どもたちが頑張り、
最後に褒められて終わる学校行事を通して、
子どもたちが成長し、学級の力が高まります。
学校行事は非日常であり、特別です。
修学旅行や卒業式では、
家族への感謝の心を育てます。
親に感謝しなさい。ありがとうを伝えなさい。
このような指導も
行事だからこそ言える美し過ぎる言葉です。
学校行事には、大きな力があります。
普段なら反抗するような場面も
行事の為にならと聞き入れる場面も多くあります。
行事に対する高いモチベーションを
子どもたちの成長のエネルギーにします。
このように学校行事ならではの力を使って、
子どもたちを鍛え、育てあげることができます。
おわりに(こんな人におすすめ)
中村健一先生は、他のシリーズと比べて、
本書は多分売れないだろう。
教師は学校行事を軽視している。
このようにおっしゃっていました。
本書を読むまでは、
私自身も行事軽視の教員でした。
授業が進まない。準備が大変。
子どもが落ち着かない。
このようなことを思っていましたが、
行事には大きな可能性があり、
子どもたちを育てる絶好の場だと感じました。
行事だからこそ語れる言葉があり、
子どもたちの心に響くことがあります。
本書では、中村先生の指導の流れ・セリフが
細かく分かりやすく書かれています。
それぞれの行事の意義や
全体指導のイメージをもつことができます。
・行事指導に後ろ向きな先生
・行事をどう指導したらよいか心配な先生
このような方に本書をおすすめします。
実際時間はかかるし、準備も大変なのは確かです。
ただし、
せっかくやるのであれば、
子どもたちにとって最高の思い出になり、
大きく成長できる場にしたいなと思っています。
非常に為になる本ですので、
みなさんぜひ手に取ってみてください🙇♂️
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