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【5月新刊発売!】光文社文芸編集部の新刊5作品をご紹介!

2024年5月は4冊の新刊を刊行しました!今回も超濃厚ですよ!!



①『野犬の仔犬チトー』伊藤比呂美

★あらすじ

親を看取った、夫も見送った、子どもたちは独立した。根っこのない寂しさをひしひしと感じる六十代半ば。女ひとり、自然と寄り添い、犬猫と暮らす日々。生まれたり死んだり咲いたり遊んだりする生きものたちの傍にいると、自分自身の「生きる」もしっかと受け止められる。
そんな人生を楽しむ比呂美さんの家に、野犬の仔犬がやってきた。ワンオペ、シニア、多頭飼い。不自由だけれど愛おしい、犬猫たちとの賑やかな日々を綴る。

☆担当編集の≪ココが推し!!≫

詩人、ジェンダー論、お経や古典の新訳、大学での講義、育児エッセイから介護、人生相談までと多岐にわたって活躍し、女性の生き方を問う著作で私たちを牽引してきた著者が、生きものたちと暮らす日々を綴ります。女ひとり、誰もいなくなった人生後半、気楽でいいとか、のんきなことを言っても、ぽかんと何かが空いていて、そこを埋めてくれる生きものたち。犬猫と暮らす苦労も、悩みも、葛藤も、自分がこの浮世にどうにかこうにかひっかかって、生き抜くためなんではないかと、伊藤さんは言います。 保護犬猫ブームの昨今、保健所から受け入れた野犬が家族の一員となっていく日々は驚きの連続です。著者と犬猫たちとの生々しい暮らしに溢れる「生(いのち)」をぜひ感じてください。

担当編集 Y.Y 

②『にわか名探偵 ワトソン力』大山誠一郎

★あらすじ

映画館で人気のないゾンビ映画を観ていた警視庁捜査一課の刑事、和戸宋志。終幕後に照明が点くと観客の一人が殺されていた。おまけに扉に細工されて出られない。困惑に包まれる中、和戸は感じていた。その場に居合わせた者たちの推理力を飛躍的に高める能力、「ワトソン力」が発動しつつあることを……。そしてにぎやかな推理合戦の幕が上がる!
日本推理作家協会賞受賞作家が贈る、謎解きの楽しさ100%の連作ミステリ!

☆担当編集の≪ココが推し!!≫

本作の探偵は主人公以外全員です。主人公の警視庁捜査一課の和戸宋志は刑事なのに捜査どころか推理すらしません。なぜなら彼は周囲の人々の推理力を飛躍的に高める力を持っているからです。そんなユニークな設定とは裏腹に、“にわか名探偵”たちが披露する推理はどれもたしかなロジックに裏打ちされ、ミステリ好きを唸らせること必至。大山さんの持ち味を存分に楽しめる連作ミステリです。登場人物たちが繰り広げる推理合戦にぜひあなたも挑戦を!

担当編集 Y.S

③『失踪人』小路幸也

★あらすじ

今回の依頼案件には、予測不能の真相が!?〈ケースA〉は浮気調査、〈ケースB〉は身辺調査、〈ケースC〉が失踪人。〈ケースZ〉もありますが……。探偵業も徐々に軌道に乗ってきた磯貝公太だが、事務所のファイルケースはアルファベットごとに分類されている。A=浮気調査、B=身辺調査、C=人捜し……。
小樽にある高級料亭旅館〈銀の鰊亭〉の主である青河文が紹介してくれた新しいクライアントは、文の同級生で親しい間柄の有名俳優・西條真奈。真奈からの依頼は、仕事を辞めて引っ越してから、まったく連絡が取れなくなった姉の行方捜しだった。真奈の姉・最上紗理奈は北海道知事の特別秘書を務めていた。ところがあまりにも手がかりが少ない。ひとつずつ丹念に調査していく磯貝が行き当たった最大のヒントは、古いスーツケース。そして、その背後に見え隠れする、あまりにも暗い事情――。そのスーツケースにはどんな謎が? 果たして紗理奈の安否は!?
謎が謎を呼び、混迷を極める案件だったが、最後に待ち受けるのは? 予想できない〝大どんでん返し〟の探偵小説!「東京バンドワゴン」シリーズの著者が贈る、ご当地・北海道が舞台のほろ苦い探偵小説!

☆担当編集の≪ココが推し!!≫

探偵・磯貝公太が今回扱う案件は、失踪人捜し。手がかりも少なく、調査の結果に得た手がかりは、とあるスーツケース。
このスーツケースが導き出したのは、読み手に予測不可能な真相でした。
この案件、失踪人の生死もわからず、イヤな予感しかしないのです。が、そこはさすが小路さん、いい意味で予想を裏切る着地点に驚くことでしょう。
〈銀の鰊亭〉から始まるストーリーの三作目ですが、「東京バンドワゴン」シリーズと同様、「チーム」ができていく過程も楽しめるミステリーです。

担当編集 S.I

④『当確師 正義の御旗』真山 仁

★あらすじ

当選確率99%を誇る選挙コンサルタント、聖達磨。現与党の次期総裁選が近づき、続々と議員が候補に名乗り出る中、彼が参謀を務めることとなったのは、新時代のリーダーと目される政治家・本多さやか外相だった。時を同じくして、新聞社のベテラン記者が静かに動き出す。聖も関わりのある、22年前に起きた大疑獄の可能性を秘めた事件に迫るために……。
『ロッキード』も話題の著者がつぶさに描く選挙戦エンタテインメント!

☆担当編集の≪ココが推し!!≫

政治は生活に直結するもの。だからこそ“正義の御旗”たる志を掲げた総理であってほしい。その誕生に腐心する当確師の活躍ぶりは魅力的でなりません。時に反則すれすれの手段も辞さないのがまた痺れます。そして汚職事件に迫る新聞記者たちの信念と矜持も読みどころ。田中角栄の実像に迫る話題のノンフィクション『ロッキード』を彷彿とさせるその取材過程は、息つく間もないほどスリリング。真山作品の醍醐味が余すところなく凝縮された一作、熱い気持ちになること間違いなし!

担当編集 Y.S

⑤『ジンが願いをかなえてくれない』行成 薫

★あらすじ

初香は契約すれば3つの願いをかなえてくれるというランプの魔人”ジン”と出会い、高校一の美少女・マリカと入れ替わりたいと願うが・・・・・・「ジンが願いをかなえてくれない」
四十三歳の誕生日を実家の部屋で中学からの仲間と過ごしたケンゾー。罰ゲームで「渋谷駅前で目隠しフリーハグ」をすることになったケンゾーは・・・・・・「子供部屋おじさんはハグがしたい」
スポットライトが当たらなくても、私たちの人生だって唯一無二!

☆担当編集の≪ココが推し!!≫

ふつうの人のふつうの毎日に、ちょっとだけ特別なことが起こる作品集。スポットライトを浴びるような人生じゃないけど、自分の人生だって唯一無二!と思える勇気をもらえます。老若男女、いろんな人物が出てくるので、共感できる人物が見つかるはず。ちなみに著者の行成さんはとっても絵がお上手で、各話のイメージカットを描いていただきました!

担当編集 M.M

著者:行成薫さんによる各話イメージイラスト!

第一話「ジンが願いをかなえてくれない」より、主人公の初香(ういか)とジン
第二話「子供部屋おじさんはハグがしたい」より、ケンゾーとコハル
第三話「屋上からは跳ぶしかない」より屋上を跳ぶ久美とスーツ君
第四話「ユキはひそかにときめきたい」より、推しに抱きしめられるユキ
第五話「妻への言葉が見つからない」より、それぞれの恋文を見つめる和人と常道
第六話「パパは野球が下手すぎる」より、パパの暴投とそれを見つめる透

【5月新刊発売中!】

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