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映画感想『丘の上の本屋さん』

今週みた映画
『丘の上の本屋さん』

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イタリアで古書店を経営してるおじいさんの話。
おじいさんのスタンスがいい。客に何か提案するでもなくひたすら相手の思いを受け取っている。
何かと我を出しすぎる若者から見て、こういう姿勢がゆくゆくほしいなと思った。いい話があるぜとしょっちゅう提案する男と対照的。

一方で、出会った本好き小学生にはがんがん本を勧める。次これ読め、次こっち。感想聞いて、それはどうだろうもう少し考えてみようと口出しまでする。
成人した人間には年齢問わず相手の立場をリスペクトする社会人、子どもには教育者として対応する感じが大人〜って思った。
なんというか、責任がある。誰に対しても同じ顔するというのは責任が薄いからできることだと感じた。俺にはまだなくていいんだけど。

イタリア男の口説き方、ほんと勉強になる。テクニックはともかく、あの姿勢。いいなあ。
この本は貴重なんだよ。これは木曜日のピッツァの分くらい、こっちは次の木曜の映画代くらいかな。
軽そうな彼のことをおじいさんは「真っ直ぐな男」と呼んだ。だよねえ。あの人は真っ直ぐだよ。真っ直ぐでシャイ。

「本はもとあるところを離れ別の視点で読まれることでより力を発揮する」がいい言葉。
1人では本の魅力を十分に味わえない。チームスポーツ。
イソップ寓話での教訓におじいさんが付け足した「欲が深い人は今ある環境で満足できない」というセリフも、割とどこでも聞くようなワードだけどなんか刺さった。タイミング的に。

ほとんどが書店内の描写。会話を経て、外でどんなアクションが起きたのか分からずじまい。でも現実も1人の人間の視点って1個だし、そんなもんだよね。
書店に住み着く猫とかの気持ちで、お馴染みの目線から90分みていた感じ。

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