#10 【読書】 Chatter 頭の中のひとりごと②
今回の記事では、チャッターをうまく制御する方法についてご紹介します。(前回の記事はこちら)
筆者は、「科学により解明されていながら、私たちの文化にまだ根を下ろしていない発見を伝える新たな試み」と記述しています。(確かに、職場で仕事をしているだけでは、このような知識を学ぶことはできませんね)
この本では26個のテクニックが紹介されています。3つのパートに区分されているので、各パートから3つ選んでご紹介します。
1PART❶自分だけで実践できるツール
①私ではなく、名前やあなたを使う
距離を置いて自分の感情を振り返った方が、脳の感情的な動きが遥かに小さい。
また、反芻を抑えることができるので、ストレス下でもネガティブ感情の現象が期待できる。
例
A埋没した自己対話
「私」はどうして、同僚に腹を立ててしまったのか?
B距離を置いた自己対話👈チャッター対策に有効
「なぎ」はどうして、同僚に腹を立ててしまったのか?
②視点を変える
不快な経験を考える時、経験を視覚化する。そして、自分は壁に止まったハエだと想像し、壁からその体験を俯瞰して観察する。
③経験を一般化する
自分が経験していることは自分だけではなく、誰もが経験するということを知ることでチャッターを鎮めることができる。
自分が経験したことが、実はありふれたことだと分かると随分気が楽になる。
2PART❷他者に関わるツール
①目に見えない形で支援する(チャッターに苦しむ人への支援を与えるツール)
相手の自己効力感と自主性を脅かさないように支援する。
例:頼まれていなくても、家の掃除をする。
②顧問団を作る(チャッターに関する支援を受けるためのツール)
感情的ニーズ(思いやり)と認知的ニーズ(問題を終息する解決方法)をうまく満たしてくれる人を見つけることが重要。各種領域ごとに頼れる相談相手を作ること。
③SNSの受動的使用を最小限にする
SNS上で、演出された他人の状況を見ると、妬みにつながる感情を起こしかねないため、受動的な利用を減らす。
3PART❸環境関わるツール
①環境に秩序を作る
チャッターが始まると、コントロール感の喪失を意識するため、コントロール感を取り戻す方法を取ることが必要。
例:周囲にあるものを整理する。
休暇の予定を立てる。
②自然を活用する
チャッターが始まると、脳の限られた注意資源をドンドン消費する。一方で、自然には注意力を回復する力があると言われている。
※写真やビデオを通じた2次的な接触でも注意力の資源が回復する。
※雨の音や自然音を聞くと注意力を要する課題の成績が向上
また、自然の中を歩くと、反芻を支える脳領域の活動が低下する。
例:グリーンエクササイズをする。
自然音のアプリを使う。
観葉植物をデスクに置く。
③畏敬の念を活用する
畏敬の念を感じると、自己没入にかかる神経系の活動が低下する。心配事が小さく感じられ、問題を広い視点から眺めることができる。
例:壮大な建築物を見る。(ヨーロッパで教会を見る、カンボジアでアンコールワットを見る)
Youtubeで大自然の動画見る。
残りのツールも実践的なものですので、興味がある方は、ぜひ本書を手にとっていただければと思います。
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