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ハニカミ王子のロマンス
どうも。
KONGです。
8月4日。
この日ついに、我々GET BILL MONKEYSが札幌でワンマンライブを行う事となった。
決戦当日に向けてスケジュールを逆算し、メンバー共通のカレンダーに『札幌リハーサル』の文字が次々と刻まれていく。
カレンダーを見る度に、『実感』『少しの不安』『楽しみ』と、様々な感覚を味わう。
そしてセットリストの土台が決まり、気合を入れて臨むワンマンリハーサル初日。
この日の出来栄えで、その後のリハーサル日程調整が左右される。
大切な1日だ。
スタジオのロビーでスタートまでの時間を待っていたら、ギターのカワコウが半笑いでポロリと呟く。
「ノロちゃん来ますかね?」
なんてフラグを立てるんだ。
KONGはこう答えた。
「いや、流石に来るだろ。。。」
『毎回ワンマンライブで珍騒動を起こす男!ノロナオキ』
とは言え、そもそもリハーサルに来ないなんてあるわけがないのだが、
やはり開始時間になってもノロナオキの姿が見えない。
ソワソワするメンバー。
心配性の男、湯口翔平が電話をするが虚しくコールが鳴るだけ、LINEを送っても既読も付かない事態に。
おや?
彼の身に何かあったのか?
寝てるのか?
心配するものの時間は止められない。
彼抜きで進めれる所は進めていた数分後、彼から連絡が来た。
「すみません……今から行って良いですか?」
へ?
友達の家じゃねぇんだよ。
湯口は
「お待ちしております。」
と送り、待つ事約30分、汗だくのノロナオキが登場。
メンバーが当たり前の質問を投げかける。
「何してたの?寝てた?」
ノロナオキは恥ずかしそうにハニカミこう答えた。
「今日ってリハだったんですよね…
あ、いや…ピザ屋さんを予約していまして…注文してました…。」
予想外の答えに『ピザ』の行方が気になるメンバー。
「え?ピザは?食べたの?どーしたの?」
ノロナオキは堂々とこう答える。
「いえ!『まだ作ってなかったらキャンセルお願いします!』って帰ってきました!」
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この男は、このような事態でも『風邪を引いた』とか嘘を付く事などなく正直に答え、更に注文したピザをキャンセルして駆けつけてくれた。
なんて良いヤツなんだ。
出鼻は挫かれたものの、その後の集中力、結束力でワンマンライブまでのリハーサル日程をスムーズに完成させていく、我々GET BILL MONKEYS。
こうして迎えた当日。
飛行機での移動により、空港にて大量の荷物を預ける。
各自、受付をする前、窓口近くに設置されている機械で預ける荷物を事前に『何個』と入力し、預ける荷物に貼り付けるバーコードのシールを発行する。
それぞれ荷物の個数を確認し、機材や物に並びながらシールを貼り付け、順々に受付を待ち、あれよあれよと我々の番が来た。
事前のシールも確認し、スムーズに預ける作業も終わりそうな時、
受付のお姉さんがこう言った。
「ノロナオキ様。ノロナオキ様。」
何やらノロさんのバーコードに不具合が出てしまったようだ。
受付のお姉さんが
「ノロ様、申し訳ございません。。。新しいバーコードを発行しますので、こちらの荷物のお客様控えをお渡しいただけますか?」
少しハニカミながらノロナオキはこう答えた。
「…あはっ!……す…捨てちゃいました!」
一体どのタイミングでだよ!
さらにハニカミ王子はこう答えた!
「探して来まぁす!!」
(ビュン!!)
と、疾風の如し速さで空港のゴミ箱を漁るハニカミ王子。
![](https://assets.st-note.com/img/1691666441050-exmuR8uHAR.jpg?width=1200)
ノロナオキの宝探し待ちで、一つの窓口の流れを止めてしまう。
『お急ぎの皆様ごめんなさい。
早く還って来てください!王子!』
と、心の中で祈っていたら
ぐちゃぐちゃになった『お客様控え』を握りしめ、目標を達成した人にしか出せない、やり切った表情で王子がカムバック。
![](https://assets.st-note.com/img/1691666490648-CGES1Lgdg9.jpg?width=1200)
……。
なぜだろう。
自分で捨てた『お客様控え』をゴミ箱から漁って来ただけなのに、運動会の騎馬戦で敵将を討ち取った姿とリンクしてしまう。
こうして、無事札幌にも到着し、マネージャーの和田さんとも合流。
6歳以来の北海道にテンションが少し上がるノロナオキは助手席で、
「北海道の市街地かぁ〜!!」
と、テンション高めに声を出すが
「……変わんないですよね。(東京と)」
と、マネージャー和田さんにヒラリと返され、ここでもまたハニカミながら
「……っはい。」
と、答えたノロナオキだったが、迎えた本番では全力の笑顔で
『Hello!!SappoRomance!』
が幕を閉じたのでした。
皆様。
ありがとうございました!
それでは!
また!