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アメリカはスーパーボールに沸いている

日曜の夕方に、子どもの担任の先生から保護者へ一斉送信メールが送られてきた。

Happy Super Bowl Sunday!

一行目からテンションが高い。

そういえば今日(米国時間で2月9日)はスーパーボールの日である。

スーパーボールとは、ナショナルフットボールリーグ(NFL)の優勝決定戦のことだ。毎年いまぐらいの時期に開催される。アメリカで最も視聴されるスポーツイベントである。

わたしは暢気に「そういえば」なんて言っているが、多くのアメリカ人は、この試合を指折り数えて待ち望む。

スーパーに行けば、1週間くらい前から、スーパーボールに特化した売り出しが行われる。この試合を家族や友人たちと一緒に観て盛り上がるために、この日にホームパーティを開く人も多い。

だから、スーパーには、パーティ用の食材が棚いっぱいに売られる。チーズやクラッカーなどのおつまみの詰め合わせやアルコール、パーティフード、チップス、カットフルーツなど。

今年のスーパーボールは、フィラデルフィア・イーグルスとカンザスシティ・チーフスが対戦する。

フィラデルフィア出身の友人は、数日前に会ったとき、今年の試合はゼッタイに見逃せないと鼻息を荒くしていた。観戦パーティの準備で忙しいんだとこぼしていたが、目はギラギラと輝いていた。

また、先週末にレストランで食事をしたとき、会計しようとしたら、店員さんからいきなりこう話しかけられた。

「来週はゼッタイ試合を観るでしょう?」

心の内にある興奮が透けて見えそうな顔をしていた。わたしたちと気持ちを共有して、この話で一緒に盛り上がりたい雰囲気を感じる。

ところが、わたしと夫は、なんの脈絡もなく、いきなり「試合」と言われても全くピンとこなかった。

「んー、なんだっけ。バスケットボール?」

と夫が聞き返すと、その人は一瞬驚いて真顔になった。そして、力強く答えた。

「違うよ!スーパーボールだよ!」

あー、それね。わたしたちの気の抜けた返事を聞いて、その人はそれ以上この話を広げる気力を失ったようだった。期待に応えられなくてごめん。

スーパーボールは、ハーフタイムショーやお金のかかった豪華な広告も注目される。今年のハーフタイムショーには、最近お騒がせのケンドリック・ラマーが出演する。

もう試合が始まっている。夫と子どもたちは、にわかフットボールファンになり、テレビの前で観戦している。

話題に乗り遅れないように、わたしも参戦することにしよう。


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