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大人も子どもも楽しめるおもしろいカードゲームを見つけた!モノポリー・ディール
クリスマスに子どもたちがもらったプレゼントの中に、モノポリー・ディールというカードゲームがあった。
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これは、夫が買ってきたものだ。子どもたちがプレゼントの包みを開けるまで、わたしはこんなゲームがあることすら知らなかった。
早速、クリスマスの日に、家族みんなでやってみた。
これが実におもしろい。
我が家にはボードゲームのモノポリーはある。どんなゲームかの説明はいらないような気がするけれど、一応載せておくことにする。
プレイヤーは双六の要領で盤上を周回しながら他プレイヤーと盤上の不動産を取引することにより同一グループを揃え、家やホテルを建設することで他のプレイヤーから高額なレンタル料を徴収して自らの資産を増やし、最終的に他のプレイヤーを全て破産させることを目的とする。
(一文が長すぎ)
まず、どの土地を買うか。誰かから土地を譲り受けたいときには、どのような作戦で交渉するか。手元のお金でどの土地にいくつ家を建てるか。ホテルは?
少しずつ自分の資産を積み上げていく。お金を生み出す仕組みを構築していくゲームだ。
ゲームの随所で戦略がものをいう。特に、序盤の戦略がその後の展開をある程度決定的なものにする。
価値の高い土地を所有できれば、そこからお金を生み出せる。逆にいうと、最初の段階で値打ちのある資産をつかみ損ねたり、なんらかの理由で、土地はあるのに家を建てられない状況に陥ると、なかなかしんどい。
このゲームは、後からの挽回が難しいのだ。
成功者にジリジリとお金を奪われていく。手持ちのお金は底をつき、やがて家を売るか、土地を担保に借金をして支払いをしのぐようになる。そしてついには、土地そのものを手放さざるを得なくなる―。
生きるとはかくも過酷なものか。
モノポリーで負けるたびに、我が家の子どもたちは、こんなゲームはもうしたくないと言ってヘソを曲げる。大人のわたしですら、曲げたくなる。
果てには、資本主義そのものに疑問が湧いてくる。
富める者がますます富んでいき、貧しき者はじりじりと追い詰められていく。こんな世界、おかしくないか?どこか間違っているんじゃないか?!
そして、このゲームはなにぶん時間がかかる。
勝つのも負けるのも、ゆっくり、じっくりとそのプロセスを踏みしめて進んでいくのだ。一発逆転のチャンスは、たまにあるけれど、ほとんどない。
だから、このゲームをやるときは、時間がたっぷりあって、「よし、今日はモノポリーをやろうじゃないか」という決意というか、覚悟があるときだけである。
それが、このカード版の「ディール」だと、ボードゲーム版とは比べものにならないくらいサクッと遊べる。
カードの入っている箱の表にも、”PLAY in 15 minutes”と謳われている。「ボードゲームのモノポリーは時間がかかり過ぎる!」という消費者からの声があったに違いない。
このカード版は、その問題を見事に解決している。
ルールを詳細に文字にして書くとめちゃくちゃ複雑でわかりにくいので、ここでは書かない。でも、やってみるとすぐに理解できるし、さほど難しくもない。
簡単にいうと、土地の上に家やホテルを建てて、ほかのプレイヤーから賃料をとるというコンセプトは同じだ。でも、誰かが持っている土地や会社を、特定のカードさえあれば、簡単に横取りすることができる。
だから、奪ったり、奪われたりしながら、ゲームの先行きがころころと変わる。しかも、土地のカードが3セット揃えば勝ちなので、本当に15分程度で勝敗が決する。
これはいい。勝つのも負けるのも、さっくりしていて、後腐れがない。
だってこんな簡単に決まる勝敗には、不貞腐れたり、へそを曲げるほどのインパクトはない。勝者も敗者も爽やかに終われる。
ボードゲーム版もじっくり遊べておもしろいですけどね。でも、このカード版には、それとは違う楽しさがある。
子どもにも大人にもおススメしたいカードゲームである。
(おしまい)
読んでくださってありがとうございます。
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