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Patric
2021年8月7日 06:46
1979年という日本の分岐点に現れた村上春樹の長編小説デビュー作品であり、いわゆる“鼠三部作”の第1作。青春の喪失、未成熟の謳歌、成長の拒絶。取り戻すことの出来ない過去への悔恨を抱いて、青春を取り戻すように再読。若者の罪とは、輝かしいものへの嫌悪感によって自らの手で葬り去ることなのかもしれない。それが世界共通の記号ゆえに、作者はまさにポップカルチャーの騎手として軽々と世界を股にかけるこ
2021年5月10日 08:42
「ノルウェイの森」村上春樹1987年に刊行された大ベストセラーの長編小説。若かりし頃、妙に性に合わず、それ以来回避してきた作家のひとりだが、あえて再読。青春とは、死と虚無とセックスとともに生きることかも知れない。