- 運営しているクリエイター
#名古屋グルメ
【人生最期の食事を求めて】名古屋コーチン親子丼という名の魔力。
2024年1月3日(水)
鳥開総本家名駅エスカ店(愛知県名古屋市中村区)
名古屋の昼食はこの日で最後になる。
“脱予定調和”の人生を選択したにしても、この正月を振り返ると“脱予定調和”の出来事ばかりのような気がしてならない。
1月1日(月)の大地震と津波によるセントレアへの緊急着陸。
その夜の居酒屋での注文の不手際の連続。
1月2日(火)の飛行機の衝突と乗客脱出。
そして、名古屋の当て所ない放浪
【人生最期の食事を求めて】伊勢に流れる赤福餅の柔和なせせらぎ。
2024年1月3日(水)
赤福茶屋ジェイアール名古屋タカシマヤ店(愛知県名古屋市中村区)
名古屋での3日目の朝だった。
この日も晴れ渡り、地震や事故など嘘のように平穏な青空が広がっていた。
行く宛がないとしても、その足取りは自ずと名古屋駅へと向かってしまう。
どこに行っても混雑し余儀なく行列に巻き込まれるなら、潔く名古屋駅の混沌に身を投じるほうが良いと判断したからだった。
とはいうものの、名
【人生最期の食事を求めて】名古屋の繁華街に漂う路地裏焼鳥店の哀愁。
“脱予定調和”
それは、私の半生において一つの貴重な、しかし揺るぎのないメルクマールである。
私の生き方は、本来的に上昇志向など皆無で、
“好きなこと=水平に生きること=横軸展開の生き方”
をするはずだった。
が、現実は容赦せずその水平展開の生き方を打ち砕き、否応もなく組織に身を置くことを強いた。
そうして会社員として振る舞ううちにいつしか
“嫌でもやること=上に向かって生きること=縦軸展開の生
【人生最期の食事を求めて】名古屋食文化の中で際立つ大人風味。
2024年1月2日(火)
きしめんよしだエスカ店(愛知県名古屋市中村区椿町)
予期せぬ名古屋滞在は2日目に入った。
昨年11月に訪れた際、謳歌できなかった名古屋飯への密やかな試みはもちろんある。
しかしながら、人は予定していなかったことを目の前にするとやりたかったことすらも見失うものだ。
1月1日という1年が始まる初日に、あの地震が石川県を襲った。
そして、もともと予定していなかった名古屋の滞在
【人生最期の食事を求めて】想定外が続発する元旦の夜の終着店。
2024年1月1日(月)
新時代伏見店(愛知県名古屋市中区錦)
私の人生を振り返ると、本質的にイベントというものが欠落している。
初詣、クリスマスといった季節ごとの風物詩はもちろんのこと、私自身の誕生日も忘却していたこともあるほど、私の人生においてイベントというものが重要性を帯びていない。
家族との不調和や疎遠、私自身の偏屈なパーソナリティもあるのは否定できない。
しかし、どうしても嫌悪してなら
【人生最期の食事を求めて】和の趣と落ち着き払う名古屋モーニング。
2023年10月9日(月・スポーツの日)
鯛茶福乃(愛知県名古屋市中村区)
重苦しい雲の漂う祝日の早朝だった。
地下鉄「栄」駅は泥酔した若者たちの群れが大声と酒臭、時に寝入ったままという繁華街の朝のありのままの姿を曝け出していた。
そこには静謐も安穏も皆無で、若者たちのエネルギーの横溢だけが構内に反響していた。
私はその群れを避け、「名古屋」駅を経由してセントレア中部国際空港を目指していた。
【人生最期の食事を求めて】深夜に啜る名古屋めしの代表格の刺激。
2023年10月8日(日)
味仙矢場店(愛知県名古屋市中区)
京野菜の朝食、そしてにしんそばの昼食を堪能した後、すぐに京都を後にして名古屋に戻った。
空が徐々に雲に覆われ始め、どこからともなく雨の匂いが漂っていることを知る。
夜ともなると、傘を必要とする雨が降り出していた。
以前から狙っていた名古屋めしのことごとくが雨にもめげずに大行列を成していて、
私の目論見は次々と頓挫してしまった。
仕方な
【人生最期の食事を求めて】味噌煮込みうどんという名古屋名物の真価。
2023年10月7日(土)
山本屋総本家 本家(愛知県名古屋市中区)
JR「金沢」駅から特急しらさぎに乗り込んだ。
右手に日本海を望みつつ、小松そして加賀を通過した。
荒波が押し寄せる秋の日本海から山間へと突入する。
福井、鯖江、越前を潜り抜け、秋らしからぬ深緑を揺らしながら敦賀を辿り、琵琶湖のきらめく水面が出迎えるJR「米原」駅に滑り込んた。
どこか暗澹とした海が果て、鬱蒼とした山々を抜け、燦