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【孤読、すなわち孤高の読書】我が孤読編愛録

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孤島に持っていく本を問われた時、 自分の余命が分かった時、 人はどんな本を選び読むのだろう? 本棚はその人の思考の露呈である。 となると、私の本棚は偏屈な愛情に満ちている。 つ…
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#異邦人

【孤読、すなわち孤高の読書】アルベール・カミュ「異邦人」

【孤読、すなわち孤高の読書】アルベール・カミュ「異邦人」

作者:アルベール・カミュ(1913〜1960)
作品名:「異邦人」
刊行年:1942年刊行(フランス)

人生の不条理を問い、意味を超越した孤独と自由を描いた傑作。

[あらすじ]
この一冊が纏う冷厳にして澄みわたる透明な空気には、まるで人間存在の深淵が反射されているかのごとき重みがある。
物語の主人公ムルソーは母の死に直面しても涙一滴も流さず、その無感動さを自然体として携える稀有な人物である。

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