街歩き #006 | 東京都調布市の旅 ①
東京都調布市
こんにちは。本日ご紹介する街は「東京都調布市」です。
かねてから伺いたいと思っていたアート御朱印で人気の一龍院。運よくWeb予約を入れることができたので、調布市に行くことにしました。
調布は大好きな街。見所も多いため、土日2日間かけて街歩きすることにしました。初日は調布市の東部エリアを中心に訪問します。
アート御朱印で有名な一龍院・特別展の展示が素晴らしかった武者小路実篤記念館・ダリアとバラが満開の神代植物公園・東日本最古の国宝仏を有する深大寺・国分寺崖線からのはけが美しい深大寺城跡など…。
今回は「東京都調布市」を、小田急線成城学園前駅から京王線調布駅まで歩きます。
一龍院(日蓮宗)
小田急線成城学園前駅からバスで10分。バス通り沿いに一龍院があります。
アート御朱印で有名なお寺でWebで事前予約をして参拝しました。カタログの中から希望の御朱印をお伝えし、あとはJazzが流れる素敵なカフェでお書き入れをお待ちするというスタイルです。60分待った後で頂いた御首題はさすがため息の出る美しさですね。
明照院(天台宗)
一龍院から徒歩15分。住宅街の中の小高い場所にあるお寺が明照院です。
多摩川観音第18番。1558年頃秀海法印開山。弥陀三尊像は運慶作とも伝わります。境内には本堂の他に観音堂と閻魔堂があります。調布七福神の弁天様は観音堂に合祀されています。
少しずつ巡っていた多摩川観音霊場の札所も残り2箇所になりました。
糟嶺神社
明照院に隣接する糟嶺神社。明照院の境内からも神社に入ることができます。
創建不詳。当初は多摩郡に4ヵ所ある墳陵の一つ・陵山の下に祀られていました。1758年陵山の上の現在地に遷座。
木々の緑に囲まれた墳陵上の神社ということでパワーを感じますね。境内に天満宮と稲荷社もあります。
調布市武者小路実篤記念館
糟嶺神社から歩いて15分の場所にある武者小路実篤記念館。向かう道の途中に実篤のカボチャの絵の案内板が出ているので、道に迷うことなく到着。
1985年開館。実篤が晩年の20年間を過ごした邸宅の隣接地に設けられた記念館です。10月15日から11月27日まで特別展 " 受け継がれてきたもの " を開催中。
なかなか興味深い記念館でした。武者小路実篤は小説から書画まで幅広い創作活動を行った人物だったのですね。特別展も予想以上に素晴らしい展示でした。実篤ゆかりの名品を鑑賞することで、実篤の交遊関係の広さを感じることができました。
< 武者小路実篤 >
1885年東京麹町生。武者小路家は藤原北家閑院流の末裔で公卿の家柄。1910年志賀直哉・有島武郎らと文芸雑誌・白樺を創刊。実篤の代表作は「お目出たき人」「友情」など。18年理想郷実現を目指した「新しき村」を創設。実篤は白樺派の思想的中心人物でした。23年頃から絵画も発表するように。「仲良きことは美しき哉」「君は君 我は我なり されど仲良き」などの文章が野菜の絵に添えられた色紙が有名ですね。55年調布へ移住。76年没。
旧武者小路実篤邸・実篤公園
武者小路実篤記念館に隣接する旧武者小路実篤邸・実篤公園。記念館から地下通路でつながっています。
国有文。武者小路実篤が1955年から76年に亡くなるまで20年間暮らした邸宅です。邸宅と美術品は調布市に寄贈され、78年に実篤公園として公開。
旧武者小路実篤邸は内部の見学が可能です。実篤の仕事部屋には大きな座り机があり、部屋の大きな窓から見える庭の緑が美しい。文筆活動や書画制作を行なっていた部屋ということで、畳に絵の具の跡が残っているところがかなりリアルです。
実篤公園では、2005年に来園者が発見したという " ヒカリモ " が見られます。光の反射で黄金色に輝いていますね。
常楽院(天台宗)
実篤公園から徒歩10分。京王線つつじヶ丘駅近くにあるお寺が常楽院です。
天平年間に行基創建。御本尊の阿弥陀如来像も行基作と伝わり、江戸時代には江戸六阿弥陀第五番として賑わったお寺です。1945年に戦災で焼失し、上野池之端から調布の現在地に移転。
境内には「思い出のアルバム碑」があります。♪ いつのことだか 思いだしてごらん あんなこと こんなこと あったでしょう〜 という唱歌ですね。幼稚園児の卒園式を題材とした歌で、作詞の増子としは墨田区江東橋保育園長でクリスチャン、作曲の本多鉄麿は調布市神代幼稚園長で常楽院の住職でした。
「思い出のアルバム」は京王線つつじヶ丘駅の駅メロとして使われています。
神代植物公園
常楽院からつつじヶ丘駅に移動し、そこからバスで15分。深大寺の北側に広がる大きな公園が神代植物公園です。
1961年開園の都立公園。四季折々の花がエリア毎に植えられ、年中植物が観賞できます。初めて来ましたが素晴らしい公園ですね。今の時期はダリアとバラが満開です。園内はカメラを抱えた来園者で賑わっていました。
色々な種類の花を見てると飽きないですね。花の写真撮影が好きな人の気持ちはよくわかります。ダリアもバラも品種によって全く表情が違うんですよね。
深大寺(天台宗 別格本山)
神代植物公園から徒歩15分。深大寺は神代植物公園の南側にあります。
733年満功上人開基。859年法相宗から天台宗に改宗。玄奘三蔵の守護神 " 深沙大王 " が寺名由来。深大寺は湧水の地で深沙大王は水神。門前に店が並ぶ深大寺そばも名物ですね。
東日本最古の国宝仏である白鳳仏・釈迦如来像は現在釈迦堂で特別拝観中。ガラスごしに拝観することができます。白鳳時代の仏像がなぜこの武蔵野の地に存在しているのかについては謎ですが、大いに興味があります。
鬼太郎茶屋
2003年開店。深大寺山門前にある"ゲゲゲの鬼太郎"のショップ・カフェ・ギャラリーが鬼太郎茶屋です。
調布は作者・水木しげるさんの第二の故郷。鬼太郎が生まれた故郷でもあります。こういうショップがあるのも観光地ならではですね。
メキシコのお祭り・死者の日イベントを開催中でした。店頭には西洋妖怪・バックベアードがいますよ。
深大寺城跡・神代植物公園水生植物園
深大寺から徒歩10分の場所にある深大寺城跡と神代植物公園水生植物園。
国史跡。1537年扇谷上杉朝定が北条氏綱に奪われた江戸城奪還に向けて古城を再築。北条氏は直接本拠地の川越城を攻めたため、役割を果たすことなく廃城となりました。建物跡や城郭の空堀跡などが発見されています。
国分寺崖線の端・高台の上に位置しており、築城するには絶好の場所だったのでしょうね。深大寺城跡の遺構はかなりわかりやすく確認することができます。
国分寺崖線といえばはけ(湧水)ですが、神代植物公園水生植物園には豊かな湧水が作り出す風景が広がっています。
小さな旅の終わりに
調布市内には京王線の駅が9つありますが、全ての駅で駅ゆかりの駅メロが流れています。調布市を盛り上げようとしている動きが感じられて、大変素晴らしいと思います。
アート御朱印が人気の一龍院。" カフェ寺's " でお書き入れをお待ちしますが、待っている間に参拝をすることができます。一般のお寺とは少々趣が異なりますが、私はこういうお寺の形もありだと思っています。
特別展が素晴らしかった武者小路実篤記念館。" 君は君 我は我也 されど仲よき " の色紙の言葉とカボチャの絵が味わい深くていいですね。今どきの言葉で言えば、ダイバーシティ&インクルージョンです。
3種類から選べる常楽院の御朱印で迷わず選んだハロウィン仕様。こちらもカボチャなんだな。
神代植物公園は"じんだい"と読みます。かつては深大寺の寺地でした。通年通して、四季折々の植物が観賞できる講演です。今の季節はダリアとバラ。同じ種類の花でも品種によって全く表情が異なるところが面白い。これもダイバーシティ&インクルージョン。" 君は君 我は我也 されど仲よき " ですね。
観光地の風情漂う門前の雰囲気が素敵な深大寺。境内には七五三の幟がありました。早くもそんな季節なんだな。
Elton John と Britney Spears の " Hold Me Closer " 。Britney にとっては6年ぶりの新曲です。原曲は Elton John の名曲 " Tiny Dancer " 。サビの部分は原曲のままですが、現代風のアレンジで生まれ変わっています。
MVはメキシコシティの色彩豊かな街並みで撮影。曲に合わせて踊るダンスが素晴らしい。