サモス島 ~その3~
みなさん、こんにちは
今回も前回に引き続きサモス島について。
サモス島には多くのブドウ栽培家が存在します。
一昔前までは栽培家は全員協同組合に加わることが必須でした。
ですが、近年になって自分たちのワインを作りたい!という生産者が現れ、協同組合へ加わることは必須ではなくなったのです。
そのため、とても少数ですが独立してブドウを栽培し、またワインを生産している方たちがいらっしゃいます。
その1つが、Haziioannou Winesです。
彼らは、協同組合が生産するマスカット種のアロマに注目したスタイルのワインは好まず、よりガストロノミックなワインを生産しています。
所有する畑では、すべて有機栽培。
テロワールを表現するために、自然酵母を使用し、なるべく人の介入が少ないワイン生産を行っております。
彼らのホワイトマスカットの辛口白ワインは、マスカットを使っているとは思えないほどとても穏やかで落ち着いた印象。
時間が経つとゆっくりとジャスミンの香りが出てきます。
はちみつやバターのようなコクのある味わいを持ち、とてもエレガント。
サモス島は甘口白ワインで有名!もちろん彼らも甘口ワインを作っています。
とてもスペシャルな彼らの甘口ワインは、天日干しのブドウを使用。ゆっくり時間をかけて自然酵母で発酵させています。
紅茶、はちみつ、アプリコット、クリーンオリーブ、濡れた石など、とても複雑なアロマを味わいをもち、酸味とのバランスがとても良い!飲み込んだあとも、甘さがべたべたと口に残らず、さらっとしていました。
ワイナリーの前にはブドウ畑があり、畑を見ていると息子さんがやってきて、
「畑で仕事をしていると、ブドウが何を欲しているのか、ストレスを感じているのか、不思議に思うかもしれないけれどわかるんだ」
と、話してくれました。
なぜかこの言葉がとても印象的で、今でも忘れられません。
夜は地元の「パニギリ」へ。
パニギリとはお祭りを指します。
夏になると、地元の人たちが広場に集まり、食事とダンスを楽しみます。
私はパニギリに参加するのは初体験!
皆が食べていたのは、スブラキ!
近くではおじさんたちがせっせとスブラキを焼いていました。
会場にはバントの方たちが。
ギリシャには、ギリシャの伝統的音楽を専門としてる音楽家が多くいるそう。
パニギリでダンスのために演奏される音楽は、一曲がとーーーーーっても長い。
なので、みんな出入り自由。踊りたくなったら輪に入り、疲れたら自分の席にもどって良いのです。
一番初めに踊り始めたのは、おばあちゃんとかわいい女の子のお孫ちゃん。
3分くらい2人で踊っていると、どんどん他の人たちが彼女たちに加わります。
最終的には輪の中に輪が。またその輪の中に輪ができました。
音楽に合わせてみんな楽しそうに踊ります。
曲の終盤になると、どんどん曲のテンポが速く!
わたしも踊りたい!と輪に加わったのですが、終盤はげらげら笑いながら楽しく踊りました。
初めてとは思えない!地元の人間と同じくらい踊れてる!と皆にびっくりされました。
私のギリシャの血が騒ぎましたね。
とっても驚いたのは、最初に踊り始めたおばあちゃんが最後まで踊っていたこと!
30分くらい踊り続けていたんじゃないかな。。。
汗だくになりながら踊っていて、彼女の体力に本当にびっくりしました。
世界中どの国にも踊りはあると思いますが、やっぱり知らない人たちと一体感を感じられる踊りの力はすごいなと感じた、
そんな1日でした。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?