カラフルな子供たち
「明日バスケの試合やねん」
「今日、誕生日」
「夏休みはおばあちゃんのところに行くねん」
パート先の塾に行くと子供たちがさまざまに話しかけてくれる。活発で元気いっぱい話しかけてくれる子もいれば、通りすがりにボソッと話しかけてくれる子もいる。
子供の個性はさまざまだけど、わたしから見るとみんな可愛い教え子だ。たかがパートで教えているくらいでちょっと大げさな表現だけど。
わたしが教えているのは小学2年生と3年生。算数と国語を見ている。最初の20分ほどウォーミングアップ的にパワーポイントを使って授業をすると、あとは各自テキストを進めていく。
テキストへの取り組み方はその子の個性が出る。とにかく1番に終わらせたくてものすごい勢いで取り組む子。(字が汚くて読みづらいからちょっと困る)
分からない問題にぶつかっても人に聞くことをせず自分のペースでゆっくり考える子。分からないことがあるとすぐに「先生」と手を上げて質問してくる子。疲れてきてサボり始める子。
わたしが気を付けているのは一人一人の「個性」を大事にすることだ。一番に終わらせたくて分からない問題に向き合わない子に対しても、その一番に終わらせたいという気持ちを尊重する。「早くやればいいってもんじゃないで」なんて言わず、「今日も一番やったなぁ」と認めてあげてから、「でもこの問題さ、できてないからもう少し考えよう」と声掛けするようにしている。
人に聞きたがらない子に対しては、自分で考えたいというプライドを守りながら、あまりに時間がかかっている時はそれとなく助け舟を出す。
サボりだす子が実は一番手ごわい。「やりたくない」と机につっぷしているのをなだめてすかして、何とか前に進めさせる。やっと始めた…と思ったらまた机につっぷしている。そこをなだめてすかして…の無限ループ。でもきつく𠮟るようなことはしたくない。叱っても効果は一時的だと思うし、やりたくないことに前向きに取り組めないのは大人も一緒。
「やる気があって前向き」だったら、先生としてはおおいに助かるけど、
そういう大人にとって都合のいい個性だけを尊重するようなことはしたくない。
未来を担う子供たち。どんな個性を持っていても子供たちが自分を好きになり、前向きに生きていけるように。そのお手伝いが少しでもできていれば、とても嬉しい。