全員のことが好きになる!漫画『スキップとローファー』の良さを語る
友達から「面白い!」という絶賛を受けていたがなかなか読む機会がなかった漫画、スキップとローファー。
(シーモアで11/23日まで2巻無料!ぜひ!)
何気なく読んでみたら、どハマりしました。
翌日の本屋開店まで待ちきれず、気づいたら指が勝手に電子書籍で全巻購入。
(ほんとは良すぎたので本棚に並べたかった、、、!)
今回はその魅力について語らせていただきたいのですが、一言で言うと、
登場人物全員好きだ、、、、!!!
です。
そしてその中で絶対誰かに共感できるはず。
後述しますが、主人公だけでなく一人ひとりのキャラ設定や、感情の表現と深め方が素晴らしい。
高校生ならではの眩しさが羨ましいと感じたり、眩しさが懐かしいと思い出したり、大人にこそ読んでほしい学園物語です。
あらすじ
「このマンガがすごい!2020」オトコ編や「マンガ大賞2020」にランクインした本作品。
田舎から上京してきた「みつみ」が、イケメンで人当たりもいい人気者「志摩くん」を始め、さまざまな子と関わり、仲を深めていく青春群像物語です。
コテコテ王道な設定と、キラキラしすぎないリアルさ
あらすじからわかるように、コテコテの学園少女漫画の王道設定。
ですが本作の真の魅力はその設定ではありません。
作者の高松美咲先生も、インタビューでこう話しています。
高松先生が話している通り、
この王道な設定や恋愛は要素の一つにしかすぎず、1番の魅力は登場する全ての人物の心情の深め方、表現の仕方です。
高校生の言葉にしがたい、心がギュッとなる気持ちをよくこんなにも漫画にして表してくれた!!
と拍手を送らずにはいられません。
そして、コテコテな王道な設定ながら、内容は実に軽やか。
気になる部活の先輩とデートに行くも特にその後は何もなかったり、1人の友達が誰かといい感じになるまでを丁寧に描写してからのあっという間に付き合ってたりと、
そこに至る過程や心情はすごく丁寧にやっているため読者にゴリゴリ感情移入はさせながらも、結末は意外とあっさり、という、漫画漫画しすぎない、妙なリアルさがあります。
丁寧に過程を描いているからこそ、「えー!!そこうまくいってよ!」とか、「告白シーンは?!」とか思ったりもしますが、確かに実際の現実はそんなもんだったよな、と。妙にスッキリできる軽やかさ。
ですが、そこに至るまでの過程で思いっきりキャラの心情や行動に心を掴まれているため、エピソードが終わるごとにそのキャラクターをより好きになっているのです。
登場人物全員好きになる!
主人公みつみちゃんだけでなく、その周りの友人やクラスメイトにもしっかりと焦点が当たっているのがスキップとローファーの最大の魅力。
そして全員が、とっても人間味に溢れている
のです。
学園漫画にはだいたい、
「この子は完璧!人生5周目くらいしてるわ!」
みたいな達観してたり憧れられるキャラって1人はいるし、必要なポジションの人だとも思うのですが、
それで言うとスキップとローファーは
全員人生1周目という感じ。(個人の意見です)
いい子だけどいい子すぎない。
明るさもあれば、暗さも葛藤もある。
でもそんな悩みも高校生ならではで、当時を思い出して
ああ〜わかるよその気持ち〜〜〜〜
と胸がギュッとなったりします。
人それぞれ違う悩みや葛藤があり、その誰かに共感ができるはず。
個人的なギュッとなるシーンの一つが、
学年男子人気トップ3の才色兼備な「ゆづ」が、それゆえに人間関係のいざこざに巻き込まれやすくて悩んでいる時に、決して目立つ見た目ではなく自称[隠キャ]な友人の「誠」が、友達に相談をする時のセリフです。
「私 ゆづが美人で大変だったって悩みとかどんだけ聞いたりしてさ、大変だなって頭でわかっても
それでもゆづみたいな見た目になれるならなりたいって、心の底では思っちゃってる気がするんだよね
それがすんごい嫌」
わ、わかる、、、!!!
共感したい気持ちも悩んでるのを理解してる気持ちも嘘じゃないけど、そう思っちゃう自分はいるよね!!!!!
と首がもげるほど頷いてしまいました。
でも、「それがすんごい嫌」と言っている誠はほんとにゆづが好きで、ほんとにいい子。
(そしてそこに「あ〜〜〜〜〜、、、わかる」と言ってくれるミカちゃんの伸ばし棒の長さ加減なんかもすっごくリアルで、描写が丁寧だと思う。)
けれども読んでいると、そんな学年一レベルの美人ゆづの悩みやもどかしさもめちゃくちゃ伝わってきます。(個人的にはありきたりな、『美人ゆえに女友達関係うまくいかないエピソード』をあそこまで丁寧に描いて共感させてくるところもすごい、、、!)
ちなみにこの話は7巻収録で、この後からの展開が個人的に最高なので是非。
この2人の関係性、大好きです。
真面目だけど不器用なみつみ、才色兼備だけどそれゆえ人間関係に悩むゆづ、見た目や自分のカーストを気にして積極的になれない誠、人当たりがよく人気者だけどいつもどこか一線引いている志摩くん、、、。他にも、読めば読むほど好きになるキャラがたくさんでてきます。
その中でも私のイチオシ、ミカ!
その中でも私の推しキャラは「ミカちゃん」「おミカ」こと、江頭みか。
クラスでもおしゃれで可愛いキラキラポジの女の子。イケメンで人気者の志摩くんを狙っているため、突然志摩くんと距離を縮めたみつみが気に入らなくて、利用したり、チクチクと意地悪をしたりします。
でも本当はみかも太っていた小学時代を経て努力して周りに追いつこうとしたりと、自分に自信がなかったのですが、みつみちゃんや友人との関わりを経て少しずつ変わっていきます。
その過程がまーーーーーいいこと!!!
自分に自信がないからこそみつみに意地悪をしたり、でもそれも自分自身でちゃんとわかっているからこそ自己嫌悪したり人が羨ましくなったり、1番人間味溢れるキャラとも言えます。
でもその人間味や等身大の姿に、誰もがどこか自分を重ねてウッッとなるのでは、、、。
おミカは、全女子を共感で殺しにかかってます。
そんな気持ちを表しているこの場面。
「きっとこういうところだ
私がムカつく奴の名前をふたつ覚えてる間に
岩倉さん(みつみ)は親切にしてくれた人の名前を
ひとつ覚えるんだろう」
クラス対抗戦に向けて、運動ができないみつみにバレーを教えることになったみか。
体育館で先輩に意地悪なことをされた時に、その意地悪な先輩に他の先輩が一言注意をしてくれて事なきを経たあとのシーンです。
みつみがいい子なのは言わずもがな、そこに劣等感を感じるみかの心情もまた共感してしまいます。
この後、
「なんであたしなんかにコーチ頼んだの?」
というみかの卑屈な質問に
「ものを教えるって実際にやるより難しいのに、実際わかりやすかったし、すごく練習して上手になったんだってわかるよ」
と、今まで隠れて努力をしてきたみかの姿に気づいているかのようなみつみの言葉がまた良いのです。
みかはこの他にも好きなシーンがたくさんあるので、ぜひみてほしい、、、!
秋の夜長にぜひ!
と言うことで、私の偏ったスキップとローファーの魅力編でした。
何度も言いますが、人によっていいと思う人、場面は違えど、必ずそう思うところがある!という漫画だと思うので、是非あなたのお気に入りシーン、お気に入りキャラを見つけてほしいです。
11/23までコミックシーモアで2巻まで無料なので、是非!(回し者ではありません)
アニメもとても良かったそうなので、みてみようかな〜。
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