最後の棘は鍵だった
最後の棘を抜いてみたら
そこは温かかった
棘だと思って抜いたら鍵型をしている
どうやら傷口を閉じる機能も持っている
苦しんでいた頃の自分に教えたい
時間はかかっても助けてくれる人が
たくさん現れる
決して振り向かないために側に居てくれる人
逃げるために助けてくれる人
辛い時に見守ってくれる人
固まってしまった気持ちを解いてくれる人
垂れ流す取り止めのない話を聞いてくれる人
そして 傷口を閉じてくれる人
何よりも、その当事者が立ち直っている
皮肉な話もあるけど
記憶を封印した時の願いは叶っている
傷は残っていても
もうほとんど閉じていて
鍵をかける日が近くなっているのを感じる
いや 鍵は要らないのかもしれない
既に暖かさを感じている
同じような苦しみを持ち続ける人に
何かできないかと思っても
ずっと身動きが取れなかったけれど
自分の苦しみを吐露するぐらいは
私でもできるかな