自己治癒力
今回は、自己治癒力と世の中の実際についてお話ししようと思います。
未熟ながら理学療法士として、改めて身体の機能と世の中の仕組み、そしてそれを前提にどのように行動を取っていくべきか私なりに論じようと思います。
皆さんは免疫についてどんなイメージをお持ちでしょうか?
最近では、コロナウイルスやインフルエンザの流行が絶えませんね。
本来免疫とは、「ホメオスタシス」という機能の下、外部の環境や体内環境の変化やストレスに対して、身体を常に一定の安定した状態を保とうとする働きです。
具体的には、外から入って来たウイルスや細菌、自律神経の乱れに対して、免疫細胞や神経伝達物質を介して元の元気な状態に戻ろうとする仕組みです。
その免疫には、元々体内に備わっている「自然免疫」、生きていく中で新たに入って来たウイルスや細菌と戦い、経験的に身体が記憶して機能する「獲得免疫」があります。
いずれにせよ、何も手を加えなくとも勝手に「身体が機能している」という事が大事なポイントだと思っています。
これを元に一つの例として「薬」について解説していこうと思います。
薬は上述した一時的に不足した神経伝達物質の分泌量を増やし、機能が低下した免疫細胞を助ける働きをします。
つまり、身体が外からの助けを借りて、身体を守っている状態になります。大事なのはここからです。
先ほども登場した「ホメオスタシス」「免疫」の機能を元に考えると、薬も「外から入って来たもの」です。なので、いずれは、その外からの刺激や環境変化に対応しようとして、「薬が効かない状態」になります。もし、その状態になった際にまだ、身体でウイルスや細菌に対する免疫が獲得出来ていないと、摂取する薬の量が増えます。そうなるとどんどん「身体が本来の仕事をサボる」状態に移行していきます。
何か窮地に陥り、どうにも出来なくなった時、人は誰かの手助けなしには生きていくことは出来ませんが、いずれは、その状態に対してどう対処していくかを学び、1人でも対応出来るようにして行かなければなりません。
これは、介護用品、バリアフリー、サプリメント、健康食品、健康グッズその他、一見人の役に立ち、良さげに見えるものは実は、私たちを機能不全に導いている面も存在するのです。
これら全てを含め、自分の身体の力で様々な変化に対して、「自分自身」「身体1つ」で対応してこそ「自己治癒力」が発揮されたと言えると思います。
散々偉そうな事を述べましたが、これらを考慮した上で、我々セラピストも介入する相手に対して、どうあるべきかを考え直さなければならないと思います。我々は、介入する相手に対して、本来の「自己治癒力」や「ホメオスタシスの機能」を取り戻すきっかけになっていくべきだと考えます。そのためにセラピスト側・クライアント側ともに極力「ありのまま」「自然体」の状態でセッションを進めていくべきだと考えます。
結論、「自己治癒力」を養っていくために、本来の身体の機能や構造が破綻し、自分ではどうしようも出来なくなった際に医学や科学、その他身体の助けになるものを「必要最低限」利用し、セラピスト側は、相手がその力を獲得するための「必要最低限」サポートしていくべきだと考えます。
以上が、自己治癒力と世の中の実際について述べさせて頂きました。
私は、まだ新人の理学療法士ではありますが、何か新たな見解や異なった捉え方などござましたら皆様ご教授お願いします。
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