ウユニ塩湖でウエディングフォトを撮った話。
いつか行きたいと思っていた「ウユニ塩湖」
2020年の1月に旅の道中で訪れる機会がきた。
滞在期間は2週間、その期間は何度もツアーに参加してたくさん写真を撮る予定だった。
そこで特に撮りたかったのがウエディングフォト。普段からウエディングの写真を撮影している僕にとって夢だった。
でも被写体がいないのに撮ることはできない。
というわけで、まず現地でウエディングフォトを撮りたい夫婦を探した。SNSを使って呼びかけたり、現地で声かけて探していたところ、なんと3組も見つかった。
今回はその中から撮影した2組紹介します。
1組目:新婚旅行で憧れのウユニ塩湖へ
ボリビアの空港のsimカード売り場で出会ったお二人。新婚旅行で2週間休みをとって、ペルーとボリビアを旅行するとのこと。
「よかったらウエディングフォト撮りませんか!?」と言ってみたところ、「実はセルフで撮ろうとしていたんです!ぜひお願いしたいです!!」と意気投合してすぐに撮影が決定。
元々ウエディングフォトを撮る予定だったので、衣装も持っていて準備万全!!後日、ウユニの街で待ち合わせして、ウユニ塩湖に向かった。
湖のリフレクションによって空と大地の境界線がわからないほど、美しい天気に恵まれました。
2組目:ガンの絶望を乗り越えて世界一周へ
2組目に撮影したのは世界一周中のご夫婦。
SNSで撮影したい夫婦を探していたところ、Twitterで「私が好きな夫婦がボリビアに行くそうなので紹介します!」と連絡が来て、花嫁さんの美穂さんと繋げてもらっでもらい撮影することに。
街で待ち合わせして、二人とウユニ塩湖に向かう車内で、「どうして世界一周しているのか。なぜウエディングフォトを撮影しようと思ったのか。」を聞いてみた。
そしたら美穂さんがその理由を話してくれた。
美穂さんが24歳の頃、乳がんが見つかったこと。先が見えず、未来が全く想像できなくなったこと、不安で眠れなくて、死ぬことばかり考えて、うつ状態で闘病していたこと。乳がんの完治に10年かかったこと。治療中ということもあり、夢だったウユニ塩湖を諦めたことを話してくれた。
乳がんが完治してある日、ふつふつと20代の夢だった夢が込み上げてきた。
「ウユニ塩湖に行きたい」
そこで旦那さんにウユニ塩湖に行きたいと相談した。旦那さんは「どうせなら世界一周しよう。仕事を辞めて、存分に旅をしよう!」と言ってくれたそう。
そして2人は仕事を辞めて世界一周の旅へ。(旦那さんの理解が本当にすごい)
数ヶ月かけて世界を周り、旅の最後に夢だったウユニ塩湖へ。写真を撮りたいと漠然と思っていたところにカメラマンがいると聞いて、僕と繋がったそう。
「夢だったウユニ塩湖でウエディングフォトを撮れるのが本当に楽しみだった。頑張ってよかった」と話してくれた。
そのとき車内は3人とも涙を流していた。嬉しさ、尊さ、苦しさ、悔しさ、希望。いろいろな感情が溢れていた。とても今から撮影とは思えない光景だった。
二人のこんな大切な瞬間に関われたことを本当に嬉しく思う。
翌日、チェキを渡しに美穂さんのところに行った。
美穂さんは印刷したチェキを見ながら涙を流して「ありがとうね。おかげで夢が叶ったよ」と。
この時、カメラマンの仕事をしていることを心から誇りに思った。
そしてこの場所にいれたこと、この感情を味わえたことに感謝した。
あの日の出来事が大きくて今もこうして人の幸せな瞬間を残したいと思っている。
もし読んでいるあなたが大切な人との思い出を残したいと思っていたら、ぜひ僕にそのお手伝いをさせてください。
どこにだって飛んで行きますから。
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