言語による仮想現実
近年は仮想現実(VR: Virtual Reality)の技術が進み、ゴーグルをかければあたかも本物の空間がデジタルによって再現されて来た。
多くの人は今私達が生きているこの世界が現実で、デジタルで再現されてた空間が仮想現実として虚偽の世界だと認識している。
しかし、今私達の認識している世界こそが人間が使う言語によって作られた虚偽の空間ではないだろうか。
地球を含む宇宙を構成する考え方は2つある。一元論と二元論だ。
一元論は、宇宙は物理空間でのみ構成されて素粒子を最小単位とする物質だけが存在する理論だ。
もう一方の二元論は、宇宙は物理空間・精神空間の2つで構成されていて、物理空間上に生物の意識が別に存在する考えだ。
地球上の80%程度の方は何かしらの宗教を信仰しているため少なくとも大半の人類は二元論である。
この二元論をもとに考えると、
私達の思考・感情はすべて言語によって構築されている。
言語という記号によって物理空間上に存在する物質と紐付けをし、精神空間上の目に見えない非物質を記号の組み合わせによって説明することができる。
経済・政治も言語によって人間の共通認識が成り立つことで人類は虚構を信じることができた。
また、言語は人間の心理をコントロールする。
日々流れるニュースを見て将来は心配になる場合がある。
例えば、誰かが街のアナウンスを占拠して、ここに3分後爆弾が投下される(実際に起きないと仮定)と聞いて心臓をバクバクさせない人はいないだろう。
至極当然だが言語というフィルターを通して、この世界を見ているからこのような状況でパニックになる。
そのため、言語の粒度によって一人ひとり住んでいる精神空間が異なるということだ。
実際に存在する物質そのものを規定する物理空間は誰が見ても同じだが人類一人ひとりが言語の定義・規模が異なれば実質全く違う世界に住んでることになる。
そのため、学ぶって物凄く奥が深いことだと秋が近づき感じました。
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