つづりのややこしい英単語が誕生したのはみえっぱりのせい
throughという単語をご存知ですか?
ドライブスルーのスルーです。
"通過"の意味合いを持つ単語ですね。
中学の義務教育で初めてこのthroughを目にした時、いやgh読まんのかい! とか思いませんでしたか?
長嶋一茂的読み方をするならば、throughはテヘローグです。
何にせよ、見た通りのローマ字読みの予想からはかけ離れた発音であることに異論はないでしょう。
このthrough、ただでさえややこしいつづりをしているのに、なんと歴史上120通りものつづり方があるそうです。
どうしてそうなった🙀
それは当時の人々のみえっぱりのせいです。
どういうことかというと、単語を制定しようという時代は初等教育が行き届いておらず、識字率はとても低かったのです。
つまり、文字というものが上流階級の占有物だったようなイメージです。
それで、読み書きの教育は現代のような統一基準を先生が教えるスタイルではなく、それこそ職人の技能伝承のように、その人その地域ごとのやり方で(授業としてではなく)習うスタイルだったせいで、千差万別、120通りものthroughのつづりが乱立していたのです。
それを、統治者が統治しやすくするための言語統一の一貫として「スルーをthroughとつづろう」と決めたわけです。
この決め方に、みえっぱりが絡んできます。
すなわちみえっぱりとは知識マウントのことで、
「こんな難しいこと知ってる私エレガント❤️」
「そんなことも知らねーの❓w」
みたいなことです。
現代日本でも、法令や賃貸契約書なんかはわざと凡人が解読しづらいような文章になっているでしょう?
あれも、政府や大家の社会的地位が高いことを証明するための高尚な表現になっているわけです。
そういうみえっぱりのために、スルーはthroughに決定されました。
その他あらゆるややこし英単語がこのみえっぱりによって制定され、何百年経った今でも世界中の言語学習者を悩ませているのです。
うーん、人間って業が深い。