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AI時代において問題解決力がますます重要になる理由
今後、次の2つの理由により問題解決力がますます重要になる。
個人、組織とも、変革を求められるスピードが早まっている
変革が必要ないフェーズでは、人間に対するAI・データの優位性が高まっている
理由1の詳述
①変革フェーズでは真の問題解決力が必要になる
問題解決と言われるものには2種類あり、2つ目のタイプにおいて真の問題解決力が求められる。
過去の経験やデータを当てはめて問題解決する(既存の継続)
未知の状況下で問題自体を特定した上で解決方法を考えていく(変革の実現)
1つ目のタイプは真の問題解決ではない。既存の枠組みで不調が出たものを「問題」と呼んでいるだけであるからだ。
このような場合、既存の枠組みの中で解決方法が存在しており、それを持ち出せば問題は解決する。
2つ目のタイプが真の問題解決である。未知の状況下では、そもそもゼロベースで問題が何かを特定し、その問題に合致した解決策を考案する必要があるからだ。
このような場合、既存の枠組みの中では問題の特定自体を見誤ってしまう。そのため解決方法も存在しない。
②変革を求められるスピードが速まっている
HBSのレポートによると:米上場企業の3社に1社が、今後の5年間で上場廃止に向かう可能性がある。さらに別の調査によれば、業界のリーダー企業がその地位から5年後に陥落している確率は、1世代の間に2倍に増えたという(1970年代~2000年代で比較)。
https://dhbr.diamond.jp/articles/-/4235
世に登場した技術、スキル、ビジネスモデルは、すぐに模倣され、改善され、新たな革新に打ち砕かれるトレンドにある。そして、技術革新が進み続ける限り、このトレンドは強まる。
故に、誰かが変革に伴う真の問題解決をし続ける必要がある。このニーズは強まり続ける。
理由2の詳述
①順行フェーズ(非変革フェーズ)では、過去の経験やデータを蓄積・整理し、改善する力が重要である
順行フェーズでは前述の通り、真の問題解決力は基本的に問われない。
既存の枠組みの中で、機会や不調を見つけ、それを既存の枠組みに存在する方法で活用もしくは改善していくことが求められる。
これは、過去の経験やデータを敷衍することで実現できる。
②過去の経験・データの蓄積、整理、活用は人間よりAIの方が遥かに得意である
過去の経験・データを敷衍して人間と同等以上のアウトプットを出せることが明らかになってきている
例:https://forbesjapan.com/articles/detail/60398
データの取り込みスピード・学習スピードも勘案すると、人間がこの領域で真正面から戦うことは不可能。