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SNS、ICT教育を振り返る
19年間、中学校の教員をしています。
その間に、3人の子どもの産休育休を頂きました。
その後、フルタイム、部分休業を利用して続けてきました。
今、休職中です。
SNSの活用
休職に入ってから、
元先生の方のお話を聞いたり、
現役先生の学校への思いを聞いたり、
何人かの方と話をしたり、話を聞いたりしてきた。
zoomを活用しながら、県を関係なくお話できた。
SNSと距離を取っていた理由
休職に入る前はプライベートでzoomを使う発想もなかった。
仕事で使うことはあっても、SNSは見る専門。
それは、SNSの危険性を教える立場であって、
いつの間にか、SNSは危険なもの、巻き込まれない、
知らない人と繋がらない。
そんな気持ちが私の中に芽生えていったのかもしれない。
また、
SNSは生徒間のトラブルを持ってくるもの。
私にとっては、便利なものではなく、
迷惑なものになっていた。
さらに、コロナ禍以降、急にICTが進み、
授業で使わないと遅れた人みたいな雰囲気、
活用場面の良いも悪いも考える暇なく、
ICTを勉強するだけの時間もなく…
なんて、マイナス面ばかりで、
SNSから距離をおいていたが正しいかもしれない。
ICT教育のプラス面
ICT教育の発達で、今までできなかったことができるようになった。
小テストの採点。
テストを作成し、テストを受けると、すぐにその場で採点。
採点時間の短縮である。
また、意見交換がとてもスムーズになった。
今までは、発表、黒板に書いて説明、プリントを回す…などの
一手間が加わったが、
提出をしてもらうと、すぐに、全員に共有される。
さらに、その意見を分析したり、分類したりも
その場であっという間だ。
資料を提示するのも簡単だ。
印刷の時間の軽減、資料を探す時間の軽減。
さらに、細かいところまで見えるように、
拡大まででき、説明できる。
さらに、生徒は、プレゼン資料を作成し、
調べ学習の発表方法も拡がった。
プラス面ばかりだ。
ICT教育のマイナス面
時間の効率や、視覚面で活用場面が多いが、
それでも学習について来れない生徒がいる。
そうなるとどうなるかと言うと…
1人一台端末を活用して、無料のゲームを探し
授業、休み時間関係なく、ゲームを始める。
家庭で、ゲームばかりする、ゲームやYouTubeをやめられない
こんな相談はたくさんある。
それが、学校でも行われていると想像してほしい。
もちろん数人だが、それでも、我が子でもやめさせるのに
苦労するのに、それが、クラスで数人にもなれば、
かなりそこに力を割く。
「Chromebookを閉じなさい、ゲームをやめなさい」に従えず、
そこをやり切ろうとすると、
授業の一時間を潰して、その子と戦うことになる。
授業を優先すると、ずっとゲームだけしている子を
見放し、その子もどうにかしたい思いに蓋をし、
授業を進め、毎時間のそのやり取りに疲弊する。
Chromebookを取り上げると
誰がみてもあきらかに怖い先生から
「授業で使うものだから、ないとその子が困る。
今後授業でどう使うか、本人と話して、決めさせて
使い方の話をしよう」と伝達。
それを1000万回やって、どうしようもないからの
とりあげるは最終手段なのだが…。
指導力の問題なのか、子どもの本質が見えているのか不安になる。
休み時間、学習に関するもの以外はChromebook禁止。
こんなルールの元、休み時間にYouTube、ゲームのし放題。
声を掛けると「タイピングだから」「学習に関しているから」と
返ってくる。
学習に関することなのかの判断を一体誰がするのかも難しい曖昧さと
野放し状態。
携帯の持ち込み禁止だが、携帯を持っているのと何らかわらない。
授業で、Chromebookを活用すると、
ゲームしていないか、他のサイトを開いていないか
後ろから監視状態。
私の仕事って、ゲームしないか、別なサイトを見ないか
生徒を疑い監視することだったけ?と虚しくなる。
プレゼン資料もよく活用するが、
調べてコピペして、なんとなく形になり完成。
調べる能力はついても、深く考える力はつくのだろうかの疑問。
でも、その深めさせる展開を作るほどの時間が先生にはない。
Chromebookを使ったトラブルが起こったので、
必要な時以外は、ボックスに入れ管理する形に。
どうなったか…。
授業が少し落ち着いた。
今まで、授業で机の下に隠してまで、
Chromebookでゲームをしようとしていた生徒が
少し授業に参加しはじめた。
どうなったか…。
抜け殻になった…。
ずっとゲームばかりしていた生徒は、できることがなくなり、
筆箱も教科書も何も持ってこない…
グループ学習にも参加できない…
一点を見つめた抜け殻、または、ふせて寝る…、
たいくつで、なんとかして他の人にかまってもらうようにする…。
とても便利なものだ。
でも、便利だけれども、
もっとどんな影響があるのか
メリット・デメリットの議論・思考がないまま
導入された感じがする。
さらに、
学校によって、管理の仕方、活用の仕方が違うから
なんとも…。
子どもの自主性・主体性にまかせるか…
先生が管理していくのか…
難しい問題…。
とにかく、私はICT教育に疲れていたんだなと振り返る。
でも、休職にはいり、色々な人と繋がることができ、新しい世界を知り、たくさんの可能性も感じるようになった。
また、そんな話も出来たらと思う。